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おしゃべりしながら理想の香り作り。続・fogの調香にすっかりハマりました #トーキョーごきげん倶楽部

2023年03月22日 19:01  isuta

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isutaエディターをごきげんにしてくれるアレコレについて語るコラム連載『トーキョーごきげん倶楽部』

今回は、前回に引き続きエディター・toonaがフレグランスブランド「fog(@fog___perfume)」で“私だけの香り”を作ってもらったお話です。

「LORO」店舗で開催される調香イベントなんて行くしかない!

「fog」での調香体験の虜になったのが、2022年7月のこと。それから2カ月ちょっとが経った頃、ジュエリーブランド「LORO(ロロ)」の店舗にて、「fog」のイベントが開催されるという発表を目にしました。

内容は、fogの調香師さんと実際に対面でお話をしながら、それぞれの希望やイメージに合わせた香りを調香してもらえるというもの。2日間にわたって開催され、1枠30分の定員は1人だけ、1日6枠限りの特別感たっぷりなイベントです。

これは絶対に行くしかない!と、受付開始を迎えるやいなやすぐに手続きを進め、無事に枠を確保しました。

fog調香師さんとはじめまして。さあ、どんなふうに香りを作る?

LOROの店舗で開催されたfogの調香イベントの様子

当日、わくわくしながら東京・青山のLORO店舗に足を運ぶと、早速fogの調香師さんがお出迎え。

「実は3カ月前にオンラインでオーダーしたんです」とお礼を伝えたところ、なにやら『香りノート』的なものをパラパラとめくり、「あの時のですね!」と思い出してくれました。

これまでのオーダーや調香レシピなどが記録されているみたいです。素敵すぎる…。

LOROの店舗で開催されたfogの調香イベントの様子

さて、あいさつもそこそこに本題の調香へ。

机の上に置かれた紙には、「wild floral」や「fresh woody」といった“香りのタイプ”とその説明、そして各タイプに当てはまる精油の種類がいくつか書かれていましたが、私は今回も、自分の理想とするイメージをベースに香りを作ってもらうことにしました。

聞いてみると、同じようにイメージを伝えるお客さんもいれば、好きな香りの要素から組み立てていく人も、はたまたノーアイデアでやってくる人もいたそうです。

「1人30分という時間を使い、お話しながら香りを作ってもらう」ということしか決まっていないので、できることの自由度がすっごく高いんですよね。改めてなんて贅沢な体験だろう…と、スタートからわくわくが止まりませんでした!

冬に備えて、香りのテーマは霞がかった乳白色の雪景色

LOROの店舗で開催されたfogの調香イベントの様子

私が用意していたイメージのテーマは『霞がかった冬の雪景色』。

イベント実施日は10月末、実際に完成した香りを受け取れるのはそこから1カ月ほど先とのことだったので、その後やってくる冬をともにする香りを作ってもらおうと目論んでいました。

このテーマを色で表すと、『白』。パキッとした色味ではなく、少し薄膜が張ったようにぼやけた乳白色です。しんとした静かな森にはらはらと降る雪の『白』と、冷たい空気にハーっと吐いた息の『白』、そんなイメージを抱いていました。

LOROの店舗で開催されたfogの調香イベントにてリクエストした香りのイメージ ※イメージ

ただ、自分の中にどれだけ明確なイメージがあったとしても、それを香りに落とし込むとなるとまた大変。しかも今回は自分自身ではなく調香師さんに作ってもらうのだから、“伝える”というハードルがあるわけです。

まずはひと通り言葉で理想像を説明し、頭の中にある画に近い写真を探して見せるところから始めました。そして調香師さんの提案する精油を順に嗅いでみて、それについてコメントをしたり追加のリクエストをしたり、そんなことを繰り返し…。

2人のイメージをすり合わせていきながら、少しずつ形が出来上がっていき、香りが一つの言語のようにも感じられた時間でした。

LOROの店舗で開催されたfogの調香イベントの様子と使用したムエット

最終的にムエットの上ではほとんど完成したものの、調合の際にどの要素をどのくらいの割合にするかという部分や、また熟成させる過程もあるため、実際にどんな香りが出来上がるのかは届いてからのお楽しみ。

ときめく気持ちで1カ月を過ごしました。

ついに完成したマルチパフュームが到着。今回も大成功…

fogの調香イベントで作ったmulti perfumeの完成品

そしてある日、いよいよ待ちに待った完成品が到着!今回も、含んでいる香りの要素と説明文の書かれた紙が添えられていました。最後の「少しだけ、謎を残します」って、良すぎませんか?

この時点で期待がむくむく膨らみます。

fogの調香イベントで作ったmulti perfumeの完成品

いざシュッとひと吹きしてみると、トップにライムがあるためか軽く爽やかな香りが漂いました。ちょっとツンとした雰囲気は、まさに冬の冷たさが感じられるような...。

そこから徐々にトンカビーンズやバニラの甘さ、ムスクのパウダリーなニュアンスが登場。この甘さが、どこか雪解けの空気を纏っているのです。「冷たく張り詰めた空気」や、その中にある「やわらかなあたたかさ」を香りで表現できることに感動!

前回の『真夏の夜の夢』に続き、まさにイメージ通りの、いやそれ以上の香りを手に入れてしまいました。今回は事前にすり合わせをしていたぶん、その予想の範囲を超えてくる仕上がりに驚きです。調香師さんって、本当にすごい!

LOROの店舗で開催されたfogの調香イベントの様子

次は『雨の香り』なんてどうだろう?

もうすぐ春を迎える今日この頃ですが、特に冷え込んだこの冬は、私だけの香りと一緒に過ごしました。

寝具やパジャマにひと吹きしてから眠った夜は、いつもより寝つきが良かった気がします。

次は梅雨に向けて、雨模様をイメージした香りを作ってもらおうかな。

fog オンラインストア https://fogperfume.buyshop.jp