2023年03月13日 17:01 弁護士ドットコム
弁護士ドットコムは2023年2月、会員弁護士に対して、利用しているウェブ会議ツールについてのアンケートを実施し、464人が回答した。業務でもっとも使うウェブ会議アプリについては、Zoomが約8割を占め、裁判手続きで利用される他ツールを圧倒した。
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裁判IT化の推進で、ウェブ会議ツールとして民事ではTeams(Microsoft社)、家事ではWebex Meetings(Cisco社)が採用され、一部で利用が始まっている。
アンケートでは、裁判所のウェブ会議を除いて、業務での使用頻度が多いウェブ会議ツールを聞いた。この結果、利用が多い順番に次のようになった。
・Zoom(77.6%)
・Teams(14.0%)
・LINE(3.9%)
・GoogleMeet(2.8%)
・Webex Meetings(1.1%)
・そのほか(0.6%)
Teamsについては、セキュリティ重視で選定した裏返しなのかもしれないが、「動作が重い」「認証が面倒」「接続が安定しない」といった不満が多く見られた。裁判手続きに使われているからといって、通常業務でも使われているわけではないようだ。
なお、裁判でのTeamsの運用については、次のような不満もあった。
「一定の時間内しかアクセスできないのが不便。アップされた資料やコメントなどを、アクセスして見る余裕ができるのは、たいてい平日日中よりも夜や土日なので」
「現状のウェブ会議は、当事者に代理人が複数いても複数拠点から参加できない。複数拠点から参加できると非常にありがたい」
「代理人が複数いる場合に、参加できるPCの台数(メールアドレスの数)を増やしてほしい」
「地裁と家裁でソフトを変えるのはやめてほしい」
「Teamsの不具合に関する問い合わせ先がない(Microsoftに連絡しても有償対応なので電話での対応は出来ないと言われる)」
特にアクセス時間制限の撤廃と複数拠点からの参加を求める声が多かった。