どちらか一方に負担が偏る人間関係は破綻しやすいだろう。しかし、対等な関係を築くのは想像以上に難しいものだ。
都内在住で20代前半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収650万円)には、高校時代から仲良くしている友人がいたが、「大学3年生になってお互い忙しくなってくると、他人任せの彼女に違和感を感じ始めました」とこぼす。
「彼女は時間にルーズで、何かを予約するのが苦手なアナログ人間だったので、待ち合わせの時間に遅れることも多々あれば、遊ぶ内容も私任せのことがほとんどでした」
最初は「信頼されているんだな」とポジティブに考えていた女性。しかし、長い時間をかけて積み重なったモヤモヤは、だんだんと拭いきれなくなっていった。(文:福岡ちはや)
「のんきにゲームの進捗を報告している彼女を見て、頭に血がのぼりました」
女性はさすがにこのままではいけないと思ったのだろう、「(友人に)三度ほど話し合いの機会を作ってもらいました」と明かす。しかし、それでも友人の態度が改められることはなく、ついに女性は我慢の限界を迎えることとなる。
それは、その友人とテーマパークに行く予定を立てていたときのことだ。いつもどおりチケット購入は女性が担当することになったのだが……。
「購入は先着だったので、私は通信料を発生させながらも出先でホームページを更新していました。結局当日は購入が叶わず、深夜まで更新を重ね、やっとの思いで購入し、彼女に連絡をして眠りました。翌朝、twitterでのんきにゲームの進捗を報告している彼女を見て、頭に血がのぼりました。LINEは既読スルー、電話にも出ず、ゲームにはログイン状態。ゲームの進捗報告に『どういうつもり?』とだけ返信をして出方を見ました。すると『返さなくていいと思った』とまったく悪びれない態度」
そればかりか、友人は苦労してチケット購入した女性に対し「ごめんなさい。一緒に行ける気分ではないので、ほかの人と一緒に行ってください」というメッセージを送ってきたのだ。
「的を射ていない反省文。赤ペンと今後一切の関わりを絶つ旨を入れて返送しました」
女性は「私が初めて怒ったので、びっくりしたのでしょう」と友人の心理を推測する。
「私は態度を改めてくれればそれでよかったので『あなたがいいよ』と返しましたが、相手は頑固でした。それから、的を射ていない反省文が(友人から)送られてきました」
これまで我慢を重ねたせいか、女性はこうした友人の対応をどうしても受け入れられなかったようだ。なんと
「何もわかっていなかったことがわかったので、赤ペンと今後一切の関わりを絶つ旨を入れて返送」
と添削までして長年の縁に終止符を打った。「以降、何件かメッセージが届きましたが、本筋に対する謝罪はありませんでした」
こう残念そうに綴る女性。お互いの認識はどこまでもすれ違い続けたようだ。
なんでも人任せにしている人は、知らないうちに相手にストレスをかけているかもしれない。たとえ気の置けない友人であっても、相手に対する思いやりの心を忘れずにいたいものだ。