仕事探しに転職エージェントの利用を考えている人も多いだろう。福岡県に住む30代後半の男性(医療/正社員・職員/年収500万円)は転職活動中に奇妙な体験をした。紹介会社を通して仕事を探していた際に、「内定をもらった会社から急に断りの連絡が入った」という。
「詳しい理由も教えられずに『先方からお断りの連絡がありました』とだけ紹介会社から伝えられた」
これは腑に落ちない気持ちでいたことだろう。ところが……。
「そんな会社で働くことに不安しかなく即着信拒否した」
「後日、その会社から紹介会社を通さずに連絡があり、『転職活動の状況はどうですか?』と聞かれた」
直接連絡が入るだけでも驚くが、向こうから一方的に断っておいて奇妙な話だ。
「意味がわからず、なぜそのような事を聞きたいのかと訪ねたところ、『内定後に断られたのでその理由と別の会社を選んだのであればどの様なところが決め手になったのか、まだ探しているのであれば、改めて就職の話をしたい』とのことだった」
紹介会社からの説明とは真逆の質問に、不審に思った男性は「適当に濁して電話を終えてから紹介会社にこちらから連絡して今回の電話の内容を伝えた」。その結果、
「連絡をして来た会社は『紹介会社を通しての就職だと紹介料などの費用がかかるので、それを避けるために一度内定を出して個人情報などを手に入れてから個別に連絡している』とのことだった」
と言われたという。
現在、転職エージェントの紹介料の相場は年収の30~35%と言われている。例えば年収500万円で30%の場合150万円にものぼるわけで、そうした抜け道を使おうとする企業は珍しくないのかもしれない。
ただ、通常の人材紹介だと応募したタイミングで連絡先の入った履歴書が企業側に渡ることが多い。なので、内定を出したものの紹介料を払いたくなくなり、一旦断ったことにして裏からこっそり連絡した、というところだろうか。
男性はこうした企業のやり方に疑問を抱いたようで、
「あまりの事にそんな会社で働くことに不安しかなく即着信拒否した」
と真っ当な判断で対応したようだ。
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