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【漫画】悲しみとともによみがえる、愛犬との小さな思い出……SNS漫画『実家の犬が死んだ日』が涙で読めない

2023年03月04日 08:21  リアルサウンド

リアルサウンド

『実家の犬が死んだ日』より

 動物を家族として迎え入れた人が必ず経験する「ペットロス」。その悲しみは筆舌に尽くし難いが、作品を通じて体験を共有することで気持ちを整理し、傷ついた心を癒すこともできる。2月12日、Twitter上で公開されたエッセイ漫画『実家の犬が死んだ日』は、深い悲しみを感じながら、優しい気持ちと愛犬や愛猫との細やかで美しい思い出がよみがえる作品だ。愛犬を亡くしたときの心の揺れ動きが、日を追って丁寧に描写されている。


(参考:漫画『実家の犬が死んだ日 』を読む


 作者の由さん(@dekasugikoara)は、4歳時に買ってもらった藤子F不二雄氏の短編漫画を読んで衝撃を受けたことをキッカケに漫画家を志したクリエイターだ。家族の死と向き合った本作を描いた経緯など話を聞いた。(望月悠木)


■家族へのプレゼント


――『実家の犬が死んだ日』制作のキッカケを教えてください。


由:本作は約2年前に制作しました。2020年に愛犬が死んでしまったのですが、気持ちを整理するために描いて掲載しました。


――2月中旬に再掲した経緯は?


由:2年前に制作した後、その続きの話しも描いて「家族にプレゼントしようかな」と考えていました。ですが、途中まで描いたのですが、いろいろしんどくなってしまい、しばらく描けなったんです。ただ、最近になって「続きの物語を描こう」と意を決して、執筆を再開しました。


――愛犬・壱との思い出を振り返りながらの制作は精神的に苦しかったのではないでしょうか?


由:描いてる時は“描くモード”なので意外と冷静でした。ただ、寝る前にふと思い出した瞬間など静かな時間が来ると辛くなります。


――家族の死を知らされた直後は実感がないけど徐々に実感に変わっていくこと、知らず知らずのうちに散在してしまったことなど、とても心情がリアルに描写されていました。


由:当日あったことを日記にしていたので、それを読みながら出来る限り克明に描いたことがリアリティにつながったのかもしれませんね。


■続編はいつ読める?


――壱がとても可愛らしく描かれており、由さん壱への愛を深く感じました。壱を描く際に意識したことは?


由:デフォルメっぽくなりすぎず、リアルさも意識するよう描きました。毎日見ていても動物は絵にすることは結構難しいです。


――続きの話しを制作中とのことですが、まず続きはどういった内容なのですか?


由:火葬した日当日と、実家から帰るまでの後日談を含めた内容になります。


――また、続きはどこで読めるようになるのでしょうか?


由:一応3~4月に完結させて5月に開催されるコミティアで同人誌にして販売する予定です。ただ、あくまで家族へのプレゼント本というのが前提ですので、そこまで急いでいるわけではなく、もしかしたら日程は変わるかもしれません。


――最後に今後の活動目標など教えてください。


由:商業連載を目指して頑張りたいのですが、なかなか難しいのが現状です。同人活動は控えめにしつつ、もうちょっと精力的にネットを活かした活動を展開したいと思ってます。


(望月悠木)