電車で寝過ごし見知らぬ土地まで行ってしまった場合、宿泊場所の確保は困難だ。それがクリスマスイブなら尚のこと。埼玉県の60代後半の男性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収1300万円)は過去の失敗を振り返る。(文:谷城ヤエ)
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ホテルに片っ端から電話 「『本日は満室です』と言われるばかり」
約20年前、「岡山県倉敷市からの出張帰り」だったという男性。
「新幹線の車中で同僚と痛飲し東京駅には20時頃に到着しました。12月24日のクリスマスイブで駅の構内が混んでいた為、在来線で帰らずに東北新幹線で大宮まで帰ろうとしたのが失敗でした。目が覚めたら、宇都宮駅でした」
「上りの電車は無く途方にくれていると、駅員さんから『駅からは出て貰うが、翌日始発の上り電車に乗車すれば乗り越し料金は取らない』と言われて駅の外に出ました」
出張の疲れやお酒を飲んだことにより熟睡してしまったようだ。駅を出たはいいものの、宿泊場所を探さなければならない。
「公衆電話内の電話帳でホテルに片っ端から電話したのですが、『本日は満室です』と言われるばかりでした。10軒目のホテルで、『1万円で宜しければ?』と言われチェックインしました」
なんとか寝床を見つけることが出来たが、部屋の扉を開けると驚きの光景が。
「豪華な応接セットしか無くて『へっ』と思ったのですが、部屋の中をウロウロしたところ、風呂も2か所あり、ベッドも豪華でした」 「翌朝、チェックアウト時に、フロントの方に『泊めて頂いた部屋はスイートルームですか?』とお伺いしたところ、『その通りです。夜中の12時を過ぎていてお困りの様でしたので、お泊めしました。正規料金は一泊10万円です』とのことでした」
一泊10万円の部屋がまさかの1万円に。ホテル側のご厚意で一晩快適に過ごせた男性は
「丁重にお礼を言って、泊まった部屋がホテルのパンフレットに載っていたので記念に頂いてチェックアウトしました」
その後、朝一番の新幹線に乗り会社に向かった男性。
「会社には遅刻せずにホッとしていたところ、岡山から一緒に戻った同僚から『昨日とネクタイが一緒だけど寝過ごした?』と笑いながら、周囲に聞こえる大きな声で聞かれて、寝過ごしたことがバレてしまいました」
と懐かしい思い出を綴った。