ワコールHDと中核子会社のワコールがトップ交代　安原弘展氏は退任へ

　ワコールホールディングスが、現取締役常務執行役員グローバル本部長の矢島昌明氏が新代表取締役社長執行役員に昇格すると発表した。6月28日に開催予定の定時株主総会で正式に決定する見通し。また、中核子会社のワコールでは、現取締役執行役員マーケティング統括部長の川西啓介氏が4月1日付で新たに代表取締役社長執行役員に着任する。

　矢島氏は、1984年にワコールホールディングスに入社。2004年には香港子会社のWACOAL INTERNATIONAL HONG KONG CO.,LTD. の取締役社長に就任し、2007年にワコールの国際本部営業グループ長を務めた。その後、ワコール執行役員や取締役執行役員 技術・生産本部長、取締役常務執行役員 グローバル本部長などを経験し、2022年6月から現職。
　川西氏は、1994年にワコールに入社。2015年に米国子会社のWACOAL AMERICA,INC. 取締役副会長およびWACOAL INTERNATIONAL CORP. 取締役社長に就任し、2020年4月にワコール 執行役員に着任。その後、WACOAL AMERICA,INC.では取締役会長に昇格した。2022年4月から現職。
　ワコールホールディングスは、2023年3月期で創業以来初の最終赤字を計上する見通し。また、人件費削減を目的に、早期退職制度にあたる「フレックス定年制度」の特別運用を子会社ワコールの従業員を対象に実施するなど改革を進めている。
　業績不振の責任から、ワコールの代表取締役社長執行役員とワコールホールディングス代表取締役副社長執行役員を兼務していた伊東知康氏は昨年11月に辞任。その後、ワコールホールディングス代表取締役社長執行役員の安原弘展氏がワコールのトップを兼務していたが、今回の新人事により安原氏も両職から退任する。ワコールホールディングスの代表取締役副社長執行役員の宮城晃氏は現職にとどまる。