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「7年前はタトゥーなかった」ホテルへの嫌がらせで非常ベル2度鳴らした“カスハラ”男の謎だらけ素顔

2023年02月22日 18:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

ネットで拡散された久永容疑者の画像(SNSより、編集部で一部修正)

 

「自分が買っておいた消臭剤が部屋からなくなったから、警察を呼べ!」

 容疑者は東京都大田区で宿泊していたビジネスホテルのフロントに、そんな要求を突きつけるつもりだった。だが、しつこくフロントに電話をかけ続けても、フロントからの応答はない。

そこで、15日の午後8時20分ごろ、容疑者はあろうことか火災報知機のボタンを押した……。当然の結果として、非常ベルはけたたましく鳴り響いた。

 ホテル側は容疑者の行為を“いやがらせ”だと判断し、非常ベルを止めた上で、

「宿泊客が火災報知機を押した」

 と110番通報。しかし、容疑者は6分後、再び火災報知機を鳴らしたのだった。

二度目の非常ベルに同ホテルの宿泊客の女性が、

「火災報知機が鳴っている」

 と警視庁に通報する。すると東京消防庁にも連絡され、パトカーだけではなく、消防車まで出動。30分ほど火災の有無の確認にあたるなど、現場は大騒ぎとなった。

 近所の住民は意外にも、

「そういうパトカー、消防車なんて、しょっちゅう。特に珍しくないから、いちいち気にしてないよ」

 と言うが……。それにしても、はた迷惑にもほどがある。

 翌16日、住居不詳、職業不詳の久永小太郎容疑者(36)は、偽計業務妨害の疑いで警視庁蒲田署に逮捕された。

従業員が来なかったから非常ベルを鳴らした

「同ホテルの従業員に、現場確認、宿泊客への対応を余儀なくさせて、従業員の業務を妨害したというもの」(全国紙社会部記者)

 警察の取り調べに対して容疑者は当初、

「どこの部分が逮捕にあたるんだよ?」

 などと不満たらたらだった。だが、最終的には、

「フロントに電話したがつながらなかった。火災報知機を押して非常ベルを鳴らせば、従業員が来ると思ってやりました。それでも従業員が来なかったので、もう一度、火災報知機のボタンを押しました」

 と容疑を認めている。

注文したラーメンが出てこないとぶちギレ!

 同ホテルの常連だった久永容疑者。去年の6月以降、かなりのペースで宿泊していて、事件を起こす日までで計80泊。

「とはいえ、従業員との間には頻繁にトラブルが起きていたようです。ホテル側が今回の行為を容疑者の“いやがらせ”だと判断したのも、これまでの経緯があったから。無理な要求をしたり、難癖をつけたりするカスタマーハラスメント(顧客によるいやがらせ)、いわゆる“カスハラ”男だったのです」(前出・社会部記者)

 17日の送検時、久永容疑者の額と首にはびっしりとタトゥーが入っていて、いかにもいかつい印象だった。実はこの男、7年前の2016年8月30日にも、同様なカスハラ事件を東京都港区のあるラーメン店で起こしていた。

 注文したラーメンが出てこないと、

「いつまで待たせるんだ!」「どうなっても知らないぞ!」

 などと男性従業員を脅したとして逮捕されていたのだ。

 送検時、報道陣にすごむような顔をしたのがネットで話題となった。ちなみに、当時は顔にタトゥーはいっさい入っておらず、この7年で容疑者に一体何があったのか……。

「当時もやはり住居不詳でしたが、職業は自称ですが飲食店従業員でした。彼はいったいどんな生活をしていて、今回トラブルを起こしたホテルになぜ80泊もしていたのか……」(同・社会部記者)

 久永容疑者がかつて住んでいたと思われる自宅は、東京都町田市の郊外にあった。築30年以上の4LDK、家賃月10万円ほどの一戸建てのアパート。だが、10年以上も前に引っ越したようで、久永容疑者とその家族を知る近隣住民は皆無だった――。

 久永容疑者の謎は深まるばかり。この我慢できないカスハラ男が三度、事件を起こさないことを祈るしかないようだ。