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堀ちえみ、脅迫男に有罪判決も“科料9000円”の衝撃「この手の犯罪やったもん勝ち」ネット誹謗中傷の今後

2023年02月16日 19:40  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

デビュー40周年『ちえみちゃん祭り2023』囲み取材での堀ちえみ

「この40年、いろいろなことがありました」

 2月15日、東京・かつしかシンフォニーヒルズにて、デビュー40周年記念コンサート『Chiemi Hori 40th+1 Anniversary Live~ちえみちゃん祭り2023~』のステージ上でしみじみと語ったのはタレントの堀ちえみ(56)。そして、涙ながらにこう続けるのであった。

「今思うことは、このステージに立ててよかった。また歌えてよかった。そして、生きててよかったなって」

 2017年以来、ステージ4の舌がんとの闘病を経て6年ぶりのコンサートとなっただけに感慨深い思いがあったのだろう。その翌日、ひっそりともうひとつの“節目”を迎えていた。

「誰かがやらないといけないんだったら」堀の決意

 2021年6月にネット掲示板で「気持ち悪いから殺す」など掘ら複数の有名人に対して侮辱・脅迫をしていた罪に問われていた千葉県市川市の無職男性(30)に東京地裁で有罪判決が下された。裁判長は「ネットでの誹謗中傷は社会問題になっており、刑事責任を軽視することはできない」とし、懲役1年6か月、執行猶予4年、科料9000円の判決を言い渡している。

「今年1月に行われた公判のなかで被告は誹謗中傷の理由について、『仕事がうまくいかず、自分のイライラを発散するためにやった』などと説明。誹謗中傷した芸能人たちについて『5、6人に粘着した。本人にはどうせ伝わらないと思っていた』とも話していました。書き込みに同調するコメントがあったことに楽しみを覚えていた、と」(全国紙記者)

 2019年に舌がんと食道がんの手術を行っていた堀、昨年の初公判後のブログでは《大病を患った私にとって、『死』という言葉を向けられるのは、大変な恐怖であり、侮辱的で哀しい言葉でありました》と心境を綴っていた。また、昨年8月には『文春オンライン』のインタビューで誹謗中傷に毅然とした態度で向かっていくことについてこのように答えてもいた。

《変えていかないといけないですから。判例や事例といったものが積み重なることで、物事って変わっていくので、誰かがなにかをしないと。「誰かがやらないといけないんだったら、私がやろうじゃない」というだけのことで》

 ここ数年、大きく取り扱われることが多くなった芸能人への誹謗中傷だが、今回の判決を受けて、ネットではこのような意見が多く寄せられた。

科料9000円に対する反応が続々と

「脅迫の罪で科料9000円って。安っ!」

「『殺す』と言われる恐怖、精神的ストレスが駐車違反より安い金額で片付けられるなんて・……」

「ちゃんと有罪で前科がついたことはいいとして、殺害予告のよう書き込みしておいて科料9000円はあまりにも安すぎませんか?」

 あまりにも科料が安すぎるというのだ。なかには、「これじゃあ、あんまり気にしなくて良いですよ、と奨励するような判決だ」「ほんとこの手の犯罪やったもん勝ちだよね日本」といった辛辣な批判も。

昨年7月にインターネット上の誹謗中傷対策で『侮辱罪』の刑を引き上げて厳罰化されたことが広く話題になったばかりなので、2021年に起こした犯罪ですが、敏感に反応したネットユーザーが多いのではないでしょうか。判決を言い渡す際に裁判長が『被害者に謝罪文を送っている』と発言、それが記事化され報じられたことからも、謝罪文が情状酌量になったかのような見え方をしたのかもしれません」(同・全国紙記者)

 厳罰化を受けて法定刑は「拘留又は科料」から「1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と変更された。

 堀を誹謗中傷した男性が書き込んだ匿名掲示板には現在、このような注意書きがある。

《誹謗中傷、個人情報、プライバシーを侵害する投稿は法的措置をとられる可能性がございますのでお控えください。また発信者情報開示請求があった際は法令に則り、投稿内容に関し開示する場合がございます》

 掲示板を利用する女性ユーザーはこう語る。

厳罰化を受けて誹謗中傷について警告するような表示がサイトに出るようになりましたが、相変わらず芸能人のスレッドでは、キツい表現でタレントさんたちを攻撃するような書き込みが大量にあります。女性ばかりが集まる掲示板だと思っていたので堀さんへの誹謗中傷をしていたのが男性だったというのは意外でしたね

 今も繰り返される芸能人への誹謗中傷、終息はいつになるやら──。