2023年02月14日 17:31 弁護士ドットコム
東海大学付属浦安高等学校・中等部(千葉県浦安市)で働いていた元教員の20代男性について、残業代未払いがあったとして、船橋労働基準監督署が是正勧告を出していたことがわかった。勧告は2022年12月27日付。
【関連記事:カーテンない家を「全裸」でうろつく女性、外から見えてしまっても「のぞき」になる?】
男性が加盟する「私学教員ユニオン」が2月14日、都内で会見を開いて明らかにした。
男性は運動部の主顧問をしており、大会の引率などで土日も終日働く日が続いていたという。「教師という職業は『これが当たり前』と思い日々の業務に当たっていたが、1カ月ほぼ休みがない状況で、気づけば自然と涙が流れて、このまま教師という職業を続けていけるのか不安に思うようになった」と退職に至った経緯を語った。
ユニオンによると、男性は2020年4月~22年3月までの間、同校で常勤講師(契約社員)として働いていた。
平日は7時~7時半ごろから19時~20時ごろまで働いていたが、平日の残業時間は一切支払われていなかった。土日は部活動で10時間ほど働く日もあったが、4時間以上の業務で一律4千円、4時間未満の場合は一律2千円の手当しか支払われていなかったという。
労基署は男性が働いていた期間について、タイムカードなどを元に割増残業代不払いがあったと認定した。ユニオン側は早出出勤や休日手当など約323万円の未払い賃金があると主張しているが、学校側は約75万円と主張しており、今後交渉を続けていくという。
男性は「教員といえど労働者です。学校には、自分と同じような実態の職員が多くいると考えられるので実態把握、改善に努めてもらいたいです」と話した。
東海大学付属浦安高等学校は弁護士ドットコムニュースの取材に、「これまで誠意を持って話し合いを継続して参りました。今後も話し合いを継続して参ります」