カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日2月14日は「バレンタイン」のエピソードを描いたマンガを紹介します。
【大きな画像をもっと見る】文・構成 / コミックナタリー編集部
■ 玖保キリコ「シニカル・ヒステリー・アワー」(白泉社)
□ 恋愛とは無縁そうなツネコちゃんが男の子にチョコをあげたい、その理由は?
「シニカル・ヒステリー・アワー」は、わがままばかり言う困り者の女子小学生・ツネコちゃんを主人公にしたコメディ作品。家族旅行で出かけた海で偶然に出会った男子・あん吉君に、バレンタインチョコをあげたいとツネコちゃんは思い付く。そんなツネコちゃんの無茶苦茶なチョコ作りに振り回されながら、「ツネコちゃんが手作りチョコあげるほどあん吉君が好きだとは思えない」と頭をひねる親友のキリコちゃん。だけど、あん吉君と同じそろばん教室に通っているツン太君には、なんとなくツネコちゃんの気持ちがわかってしまう。ツン太君は学校では冴えない少年だが、実はそろばん教室ではパンクスの格好をしているのだった。それと同じでツネコちゃんも、普段の自分を知らない相手の前で女の子らしいことをしてみたかったのではないか、と。ツネコちゃんとあん吉君の出会い、そしてこのバレンタイン回を含む一連のエピソードは白泉社文庫版6巻でまとめて読むことができる。
「シニカル・ヒステリー・アワー」 - マンガPark(白泉社)■ 桜井のりお「僕の心のヤバイやつ」(秋田書店)
□ 「僕は山田とつきあいたい」──自分の気持ちを言葉にできた、その日
陰キャ少年・市川京太郎が、天然で愛されキャラの美少女・山田杏奈とひょんなことから仲良くなり、自分の中の彼女を思う気持ちと向き合っていく姿を描いた「僕の心のヤバイやつ」。単行本5~6巻にかけては、そんな2人の微妙な関係を揺さぶるバレンタインのエピソードが展開される。バレンタインを目前に控えて「山田の気持ちも“可能性”も全然わからん」と、市川は身動きが取れずにいた。「可能性があるとかないとかじゃなくて」「自分がどうしたいかだよ」そう言われて市川の中から出てきた望みは「僕は山田とつきあいたい」。自分の気持ちに気が付いた市川は、男子への義理チョコをどうしようか迷っている山田に「やめたら?」と提案する。義理チョコをやめた山田が、バレンタイン当日に市川にあげたのは……!?
「僕の心のヤバイやつ」 - マンガクロス(秋田書店)■ 田中相「サリーは女子高生で魔女」
□ 「逆の魔法かけてやろっと」チョコに恋愛成就の魔法をとお願いされたサリーは……
小学校時代のクラスメイトに呼び出され、バレンタインチョコに恋愛成就の魔法をかけてほしいとサリーはお願いされる。そんなに仲がよかったわけでもないのに調子がいいと正直感じながら、彼女たちのお願いを快諾するサリーの本心は「逆の魔法かけてやろっと」。しかし一緒にチョコ作りをする間に、彼女たちのことを憎めなくなってきたサリーはちゃんと恋愛成就の魔法をかけてあげようとするのだが……!? この「サリーは女子高生で魔女」は2011年開催のCOMITIA95にて、同人誌で発表されたマンガ。単行本化はされていないが、田中が自身のTwitterアカウントで「魔法少女がバレンタインに親しくもない友達に頼まれてチョコレートに魔法をかける話」として全ページを公開している。
「魔法少女がバレンタインに親しくもない友達に頼まれてチョコレートに魔法をかける話(1/5)」 - 田中相(0m_aitanaka)|Twitter