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アロンソ加入で飛躍なるか。アストンマーティンF1過去10年の車両遍歴【F1チーム別歴代マシンギャラリー】

2023年02月13日 15:40  AUTOSPORT web

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アストンマーティンと前身チームの歴代マシン(2013年~2022年)
 アストンマーティンF1チームは2月14日の日本時間4時より、2023年型F1マシン『AMR23』の発表会を実施する。ここでは、アストンマーティンF1とその前身であるレーシングポイント、フォースインディアが2013年から2022年シーズンまでに走らせた過去10台のマシンとそれぞれのカラーリング変遷を振り返る。

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 2013年のドライバーはポール・ディ・レスタとエイドリアン・スーティル。ディ・レスタが第4戦バーレーンGPで4位に入るも、このシーズン中の表彰台獲得はなかった。コンストラクターズは6位。マシンカラーリングはホワイトを基調に、明るめのオレンジとグリーンで彩られている。


 V6ターボのパワーユニット時代が到来すると、メルセデスPUの優位性もあり、メルセデスPUユーザーのフォースインディアの成績も向上。第3戦バーレーンGPではセルジオ・ペレスがチームにとって約5年ぶりとなる3位表彰台を獲得。このマシンよりブラックを基調としたカラーリングとなった。


 前年型に比べ、シンプルなノーズ形状となった『VJM08』。成績はほぼ横ばいとなるも、コンストラクターズ5位に浮上。ブラックを基調としつつもシルバーカラーの面積が増えた。


 2016年シーズンはペレスが2度の3位を獲得したほか、ペレスが10戦連続でポイントを獲得するなど、『VJM09』は速さと安定性を兼ね備えたマシンだった。同じくメルセデスPUユーザーのウイリアムズとの接戦を制し、コンストラクターズ4位に浮上。


 2017年は表彰台はなかったものの、ペレスが20戦中17回、エステバン・オコンが20戦中18回の入賞を果たし、コンストラクターズ4位を死守。リタイアはアクシデントに巻き込まれた2回のみと、2017年のマシン『VJM10』は高い信頼性を誇った。この年より、BWTがメインスポンサーとなりピンク基調のカラーリングへと変わった。


 シーズン途中に資金難で破産手続きを開始。ローレンス・ストロールが率いる投資家コンソーシアムがチームを救済し、第13戦ベルギーGPよりチーム名を『レーシングポイント』に変更。それに伴い、新規参戦チーム扱いとなり、フォースインディアとして参戦した第12戦ハンガリーGPまでのコンストラクターズポイントが無効に。前年から続く好走を見せるも、コンストラクターズは7位へと後退。なお、年間を通じてコンストラクターズポイントが認められていた場合は、ランキング4位となるはずだった。


 前年の破産手続きやオーナー交代といった混乱も影響し、レーシングポイントの第1号として開発された車両『RP19』はパフォーマンス不足が際立った。なお、このシーズンより、ランス・ストロールが加入。コンストラクターズは7位に終わる。


 2020年シーズンの『RP20』は、メルセデスの2019年型マシン『W10』に酷似したデザインで『ピンクメルセデス』と評された。ただ、その取り組みの成果もあり、ペレスが第14戦トルコGPで2位、第16戦サクヒールGPで優勝を飾ったほか、ストロールも2度の3位表彰台を獲得。コンストラクターズ4位の座を取り戻した。


 ローレンス・ストロールが、アストンマーティンの株式約20パーセントを取得し、レーシングポイントを『アストンマーティン』へ名称変更。ペレスに変わり、セバスチャン・ベッテルが加入。マシンカラーリングもブリテッシュ・グリーンへと変貌を遂げるも、『AMR21』のマシンパフォーマンスに悩まされる1年に。第6戦アゼルバイジャンGPではベッテルが2位表彰台を獲得するも、コンストラクターズ7位へと転落。


 2022年シーズンは表彰台獲得はなかったものの、コンスタントに入賞を重ねコンストラクターズ7位を守った。なお、第6戦スペインGPに持ち込んだアップデートが、レッドブルRB18と似た形状の部分があることが注目を集め、『グリーン・レッドブル』と評されることも。同年をもってベッテルがF1を引退し、2023年シーズンに向けてフェルナンド・アロンソがチームに加入している。