受験シーズン真っ最中の現在。この瞬間も多くの受験生が勉学に励んでいることだろう。長野県の30代男性(技能工・設備・交通・運輸/年収500万円)は、「何事も適度がいいんだなと思います」として、自身の受験期を振り返った。(文:草茅葉菜)
「これで勉強から解放されると心から気楽になりました」
男性は高校受験で地元の有名な進学校を希望していたため、毎日勉強していた。学校が終わると、家で5時間くらいは勉強していたと綴る。
「自分の部屋もありませんでしたので、リビングで勉強していましたが、弟たちがゲームを始めたり、漫画を読み始めたりしていると誘惑に負けそうになってました」
それでも、「そこに負けずなんとか煩悩を振り払い勉強した」結果、無事合格することができたという。男性はその時のことを
「とても嬉しかったですし、これで勉強から解放されると心から気楽になりました」
と振り返る。しかし問題なのはここからだった。勉強をしすぎて高校入学がゴールになってしまい、入学してからは勉強を一切したくなくなったというのだ。
「テスト前に少しやる程度でした。周りも頭がいい人たちばかりなので、成績は中の下程度でした。どうせ頑張っても上にはいかないし、と勝手に思い込み努力をしなくなりました」
この状況は高校三年間続き、いざ大学受験の時ですら勉強は一切していなかったという。結局、「中学レベルの知識でいけるような大学に適当に行った」と明かす。
その大学は文系だったが今の仕事は完全に理系で、「大学で学んだことはなんにもいかせていない」と吐露した男性。結論として
「何事も適度がいいんだなと思います。あまりに詰め過ぎると燃え尽き症候群で何もやる気が起きなくなるんだなと思いました」
と教訓を綴った。