都会から遠く離れた山間の「供花村(くげむら)」に越してきたある一家。しかし、美しい村には「人が喰われる」というウワサがありました。
前任の駐在の失踪、そして村で異質な存在感を放つ後藤家ーーー。穏やかなはずの日常が崩れ、やがて村の怖ろしい全貌が明らかになってゆく!
毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。
今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Disney+独占配信ドラマ『ガンニバル』を観て、カウチポテトになっちゃお~!
【あらすじ】
とある事情から、「村の駐在」として供花村に移り住んだ大悟(柳楽優弥さん)とその家族。供花村には、優しい村人たちと、村を支配する一族「後藤家」が暮らしていました。
そんなある日、大悟は「この村では人が喰われている」という話を耳にするのです。
警察官として真相を探ろうとする大悟の前に立ちふさがる、後藤家と「あの人」。友好的だけど、どこか不気味な村人たち。
おかしいのは自分なのか、それとも供花村の人々なのか……。疑心暗鬼になった大悟は、やがて狂気の渦へと飲み込まれてゆくのです。
【ココが見どころ!】
<その1:徐々に明らかになってゆく「人喰い」の真相>
本作のキーワードは「人喰い」。大悟が移り住む以前に、この村で駐在として働いていた狩野という男は、「人喰い」の真相を追求する最中に失踪しています。
そしてストーリーが進むごと、「人喰い」を裏付ける証拠が次々と出てくるんですよ。
本当にそのような事実があるのか、そしていったい誰が人を食べているのかーーー。物語中盤で登場する「顔を喰われた男」の姿にも度肝を抜かれるはず!
<その2:不気味な後藤家と、もっと不気味な村人たち>
供花村を支配する後藤家は「家族以外は人間じゃない」という独自のルールで生きています。
友好的な側面もあるため、大悟も心を許しそうになりますが、明らかに何かを隠している! おまけに、いちいち暴力的~~!(※ちなみに、全員が猟銃を所持しています)
一見すると後藤家だけが驚異に思えますが、供花村の人々もひと筋縄ではいかないんですよ。
友好的に見えてドス黒い狂気に満ちた供花村は、まるで映画『ミッドサマー』に出てくるホルガ村のよう……! 村全体に漂うなんともいえない不穏な空気に震えてください。
<その3:柳楽優弥が怖すぎる>
本作における最大の魅力は「大悟を演じる柳楽優弥さんの存在感」といっても過言ではありません。
狂気と暴力で追い詰めてくる後藤家&供花村の人々に対し、それを上回る狂気と暴力で立ち向かってゆく大悟。鋭利なナイフのような視線で凄み、時に暴言を吐きながら、容赦なくぶちのめしていく姿が怖すぎる!!!!!
「狂気を演じさせたら右に出る者はいない」といいますか……。それでいて、温かな人間味や優しさも見せてくれるのですから、なおのこと怖いです。
そして、そんな柳楽さんと対峙する後藤家次期当主・恵介役の笠松将さんの狂気レベルも、全然負けてないからスゴイ。ふたりが対峙するときの緊張感がたまらなく好きです。
【スタッフ陣も最強です】
原作発行部数が215万部を超える同名コミックを実写化した本作。
『さがす』の片山慎三監督×『ドライブ・マイ・カー』の脚本家・大江崇允さん×柳楽優弥さんの最強タッグでおくるヴィレッジサイコスリラーです。
全7話&1話あたり34~70分というタイトな構成、ハラハラドキドキの展開ゆえに、最後までアッという間に観れちゃう! 続きがあるかのようなラストに、ついつい続編を期待してしまいます。
本作を鑑賞していると、きっと誰もかれもが怪しく見えてくることでしょう。誰が味方で誰が敵なのか……主人公・大悟のように疑心暗鬼に陥らないうよう、くれぐれもご注意くださいね。
■今回紹介した作品
ドラマ『ガンニバル』
ディズニープラス「スター」にて独占配信中
※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:© 2023 Disney