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経理なのに「Excel?何それ?あんた日本人でしょ?日本語使え」と言われた女性【前編】

2023年02月04日 11:30  キャリコネニュース

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事務仕事ではWordやExcelくらいは使いこなせて当たり前と思う人が多いだろう。ところが、転職した会社でExcelの使用が禁止されたという経験談が寄せられた。それも経理の仕事で、そろばんを使うように指示されたというから驚くばかりだ。(文:林加奈)

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「そんなうさん臭いものを使うな。そろばんでやれ」

都内に住む50代女性(年収450万円)が入社したのは、これぞ「ザ・家族経営」な会社だった。社長と経理を担当する社長夫人がともに80代、50代の息子が常務、そして娘が営業事務をしていた。経理の仕事を引き継ぐために入社した女性だが、入社初日に社長の妻から

「若い男の子しか名前を覚えられないのよ。ホントは若い男の子のほうが良かったのよ」

と手荒い洗礼を受けたことも明かしている。ただ、問題は仕事の引継ぎだった。

「奥様はほぼパソコンを使えず、会計ソフト入力はできない状態。加えて支払いのネットバンキングもできない。それはいいとして、業務の中で集計をする必要があり、常務の依頼でExcelを使用しようと奥様に一応報告したら『Excel?何それ。あんた日本人でしょう?日本語使え。そんなうさん臭いものを使うな。そろばんでやれ』と」

それを聞いて助け舟を出したのは息子である常務だ。「今はみんなExcelを使うんだ。時代錯誤なことを言うな」と母親を牽制したが、常務が外出すると女性は小部屋に閉じ込められた。そして

「『常務くんはね、社会経験がないのよ!たぶらかすようなことするな!あなたが怪しいことをしようとするのを私は察知して優しく諫めたのに裏切るのか!あんた、そろばんの資格あるだろ!簿記も!親の金で学校行って資格取って、プロだろ。私はね、大学行きたかったのに行けなかったのよ!経理もそろばんも必死で自分で覚えたの!バカにしてるわけ?』と謎の罵り」

女性に対するパワハラも凄まじいが、50代の息子を「社会経験がない」と言うのも相当やばい。どうやら女性は相当クセの強い会社に入ってしまったようだ。

「バカな経理が入ってきたと取引先みんなに笑われるわ」

社長夫人のパワハラ発言はこれにとどまらなかった。

「『給与計算は死んでも渡さないわよ!(誰も渡せなど言ってない)。いい?あんたがこれまでいた会社は怪しいのよ!普通の会社はね、給与計算は親族が必ずするの。一般社員に計算させる会社なんてないのよ!常識よ!』と暴走した思考」

これだけ暴言を吐かれれば十分退職理由にもなると思うが、女性は諦めず、仕事のやり方を教えてもらおうと社長夫人に指示を仰いだ。すると

「『あんたプロでしょ。あなたのやり方でおやりなさい』と言うので、ごくごく一般的なやり方、過去の会計ソフトの入力内容を見てやると『違うわ!これはうちのやり方じゃない!あんたバカなの?』と罵倒。でかい声でわざとみんなに聞こえるように『あ~これじゃ会社はもう終わりだわ。バカな経理が入ってきたと取引先みんなに笑われるわ』などのモラハラとパワハラ」

仕事を教えてくれず、自分のやり方でやるように指示しておきながら、やり方が違うと罵倒する。もはや新人をいじめることが目的になっている状態だ。社長夫人によるこうした罵倒は女性だけでなく、ほかの人や息子や娘に対しても当たり散らすことがあったという。

しかし驚くような出来事はこれらにとどまらない。女性は結局、同社をわずか1か月半で去ることになるのだが、その短期間の中で目撃した内部事情は衝撃的なものだった。【後編に続く】