Text by CINRA編集部
『THEATER MILANO-Zaこけら落とし公演COCOON PRODUCTION 2023「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」』のキャストが発表された。
同公演は、東急歌舞伎町タワーの6階にオープンする新劇場「THEATER MILANO-Za」のこけら落とし公演。壊滅的な状況になった地球を舞台に、人類再生の「切り札」を発見し、希望に向けて突き進む「エヴァンゲリオン」と搭乗する14歳の少年少女たちの姿が描かれる。構成、演出、振付はシディ・ラルビ・シェルカウイ、上演台本はノゾエ征爾が担当。
今回出演が発表されたのは、窪田正孝、石橋静河、村上虹郎、田中哲司ら。窪田正孝は計画に繋がりを持ち、新たな悲劇の扉が開くのを目撃する青年・渡守ソウシ役、石橋静河は真相を探るためソウシが接触する特務機関「メンシュ」の瑞穂ユウ役、村上虹郎はエヴァンゲリオンのパイロットチームに一番最後に加わった少年・蓮見タン役、田中哲司は「メンシュ」の最高司令官・菅生マサツグ役を演じる。
同公演は5月6日からTHEATER MILANO-Zaで上演。チケットの一般販売は4月2日10:00から開始する。東京公演終了後、6月3日から長野・まつもと市民芸術館、6月10日から大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。
【ノゾエ征爾のコメント】
耳を疑った。エヴァを演劇で。なぜわざわざそんなことを。意味がわからなかった。大学生になって間もない頃だったと思う。友人が今ハマっているというテレビアニメを見せてくれた。鋭利なロボットがビル群を跳躍し、咆哮し、そのパイロットの少年は泣き叫んでいた。
なんだこれは。理解しきれないものを浴びせられて脳がブルブル震えていた。
25年ほど経ってその渦中に身を置くとは露知らず。今はリアルに身体が震えている。怖い。ひたすら怖いのです。
しかし、いつしかその震えが、武者震いのようにも感じられ始めている。ラルビ氏の構想や演出プランが深まるにつれ、不確かな不安をナンセンスに感じた。このラルビエヴァ、乗るしかない。三歩進んでは三歩下がるような執筆がもう2年近く続いている。
きっとこれは終わらない。上演されても終わらないものがここにある。
震えがおさまることは、とうに諦めている。皆さんには、きっといい震えを。
【窪田正孝のコメント】
舞台版は物語も登場人物も変えて新たなシナリオで描くことになりました。神、人類、戦争、侵略、破壊、そして再生。
エヴァが描くメッセージを、蠢く今この時代に演劇を通して観客に直接届けられたらと思っています。
本来、手を出してはいけないエヴァンゲリオンという山のように高い壁に挑む事を真摯に受け止めてビヨンドを完成させたいです。
【石橋静河のコメント】
お芝居を始める前から憧れていて、いつか一緒に仕事をしたいと思っていたシェルカウイさん。自分が想像していたより早く夢が叶って、ワクワクが止まりません。「エヴァンゲリオン」の世界を新たな形にするということはあまりにもプレッシャーが大きすぎると感じていますが、シェルカウイさんや窪田さんら素晴らしい才能の方々と一緒に、この偉大な作品の核にあるものを捉え、表現することは、激動の時代である今、大きな意味をもつと強く感じています。お楽しみに!
【村上虹郎のコメント】
これはまたもの凄い大渦に巻き込んで頂きました。大変な事になりました。とにかくこれは未知なるエヴァンゲリオンです、しっかりと喰らいついていきたいと思います。乞うご期待。
【田中哲司のコメント】
エヴァンゲリオンを初めて観た時は衝撃的でした。マジンガーZで育った僕のヒーロー像とはかけ離れた、善と悪が混在した存在だったからです。そして今回、歌舞伎町に新しく出来る劇場のこけら落としで、舞台版エヴァンゲリオンを上演する。それに参加出来るのをとても嬉しく思います。もう描き切った感のあるエヴァンゲリオンを、新たにどういう形で舞台に上げるのか。エヴァンゲリオン世代でない僕でさえワクワクします。どうぞご期待ください!