いわゆる家族経営の会社では、特定の親族が会社を所有し経営を担うため、その身内に甘くなりがちだ。キャリコネニュースにはさまざまなブラック企業体験談が寄せられているが、今回は神奈川県の40代女性(事務・管理/年収250万円)が勤務する会社のエピソードを紹介する。(文:コティマム)
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従業員は給与減額でも「身内はどんどん役員報酬アップ」
女性が現在が勤める「家族経営の会社」は、身内と従業員の待遇差が激しいようだ。女性は自分も含めた従業員のことを「雇われ」と表現し、ブラックぶりをこう綴っている。
「雇われが有給休暇申請すると嫌みのオンパレード。身内は休暇使い果たしても何も言われないどころか、欠勤控除(編注:働かなかった日数分の賃金を引かれること)されない。仕事中に私用で出かけるのも自由。通院したり銀行に行ったりなどなど」
さらに、「経営難だから」と従業員を解雇したり給料の減額や賞与カットをしたりするが、「身内はどんどん給料(役員報酬)アップしていく」と給与面でも不満をもらす。
「雇われは10年以上基本給アップしていない。手取り10~20万円前半ばかり。同族3人の報酬が雇われ12人の給料額と同額以上」
「身内の嫁は産休・育休取得できるが、雇われは退職」
また経営親族のいわゆる「身内」には、さまざまな優遇があるという。
「昼食代、駐車場代、私有車の燃料、ETCすべて会社持ち。社用車も(身内が)通勤で使用している」
そのため、「身内」の一人が休んだ日は社用車がないことも。従業員はやむなく外回りに自家用車を使うが、「燃料費は出ない」という。また
「身内の嫁は産休・育休取得できるが、雇われは退職。従業員は指定作業服代を給料天引きだが、息子たちは無料」
とさまざまな面で身内と従業員の間に待遇差があるブラックぶりだ。残業代も「30分刻み」でしかつなかいという。女性は、「何度懇願しても縮まらない上に、事前申請してない残業は残業代が認められない。身内は申請不要で残業OK」とあまりの差に憤りをあらわにしていた。