アニメ「ひろがるスカイ!プリキュア」のマスコミ向け記者会見が去る1月30日に開催され、ソラ・ハレワタール / キュアスカイ役の関根明良、虹ヶ丘ましろ / キュアプリズム役の加隈亜衣、エル役の古賀葵らが登壇した。
【大きな画像をもっと見る】2月5日に放送開始を控える「ひろがるスカイ!プリキュア」。テーマに“ヒーロー”を掲げ、天空の世界・スカイランドと自然に囲まれたソラシド市の2都市を舞台にプリキュアが活躍する。今年からは20周年イヤーとして、さまざまな施策も展開されている「プリキュア」シリーズ。会見の冒頭、ABCアニメーションの田中昂プロデューサーは「15周年の際にもたくさんの方に盛り上げていただきましたが、それ以降の4年間は『プリキュア』シリーズにとっては困難な時期でした」と、コロナ禍での映画の公開延期や、東映アニメーションの不正アクセス事件に見舞われたこの数年を振り返る。続けて「『プリキュア』はずっと困難な状況に立ち向かう姿を描いてきましたが、現実の困難な状況も乗り越え、たくさんの方にご期待いただける状況で『ひろがるスカイ!プリキュア』をスタートすることができます。たくさんの子供たちにも、元・子供の方にも観ていただきたい」とアピールした。
続いてキャスト陣がキュアスカイ、キュアプリズムとともに名乗りを披露しながら登場。古賀は大きなエルのぬいぐるみを抱えて登壇した。出演が決まったときの思いを「信じられなかった」「本当にうれしかった」と口々に振り返る3人。キュアスカイ役の関根は「小学校の先生から『明良、おめでとう』ってメッセージをいただいて。こうやって少しずつ実感して積み重ねていくんだなと思いました」と喜びを語る。「プリキュア」シリーズとの出会いは「スマイルプリキュア!」だったという関根。「キュアハッピーが『ネガティブな私、どいてー!』って言ったときに、あまりに胸を打つものがあって、思わず見入ってしまったんです。キュアハッピー大好きです!」と思い入れをにじませた。
自身が演じるソラについては「憧れているヒーローに向かって全力でひた走っている、ホントに努力家の女の子」と紹介。「私も小さい頃からずっと声優に憧れて夢にひた走ってきましたので、ちょっと重なるところがあります」と、共感する部分もあるという。またソラのように欠かさず続けていることはあるかと司会者に尋ねられると、関根は「Twitterで数年間、ほぼ毎日お天気をつぶやいています。Twitterを始めるときに何をつぶやいたらいいのか全然わからなくて、自分が空をよく見上げるなってことに気付いて。毎日空のことをつぶやいていたら、決まった役がソラ・ハレワタールちゃんです!」と運命的なエピソードも披露した。
「ヒーリングっど♥プリキュア」でキュアグレースのパートナー妖精・ラビリン役を務めていた加隈。「ラビリンとして一緒に戦いながら、プリキュアの背中を見続けてきて、今度は自分がプリキュアになって戦うんだということに、特別な思いがあります」と胸中を語る。同作のキャスト陣からも「おめでとう」「がんばって」と言葉をもらったそうで、「キュアグレース役の悠木碧ちゃんには、『変身のときどうしてた?』って聞いてアドバイスもいただきました」と明かした。自身演じるましろについては「見た目だけじゃないかわいさ、内面から出る優しさと温かさが1話1話に詰まっている」と絶賛。照れて顔を手で覆うキュアプリズムを「後ろ姿もかわいいんです!」と促し、全身のかわいさをくまなくアピールした。
自分とましろの共通点を聞かれると、加隈は「ましろちゃんは自分のことをすごく普通だと、個性がないと思っている。でも、何かに打ち込んでいる人やがんばっている姿に感化されて、『私もがんばりたいな』って気持ちが生まれるところに共感しています」と回答。今作のテーマである“ヒーロー”についての話題では、「みんなそれぞれヒーローだなって思うけど、みんなその自覚がなくて、自分なりに弱い気持ちと向き合いながら日々がんばってる。迷ったりしても、好きなことが見つからなくても、気付いたら自分もヒーローになっていたって思わせてくれる、日常の中で発見できることが増える作品」と見どころを述べた。
「『プリキュア』シリーズに出演することは、声優になる前からずっと夢であり目標でした」と語る古賀。「ふたりはプリキュア」をリアルタイムで観ていたという古賀は、「女の子はかわいくなきゃいけない、戦ったりするのはよくない、というイメージが当時の私にはあったんですが、『ふたりはプリキュア』を観て、強くてカッコよくて優しい、こんな女の子がいたっていいじゃない!と感じました」と振り返る。「スター☆トゥインクルプリキュア」でキュアミルキーを演じた小原好美が「泣きながら喜んでくれた」というエピソードも明かし、「シリーズの先輩として見習っていきたい」と顔をほころばせた。
まだ幼いスカイランドのお姫様であるエル。自分との共通点を聞かれると、古賀はぬいぐるみを見つめながら「お姫様だったらよかったんですが、ごく普通の家庭に育ちましたので(笑)」と冗談も交えつつ、「エルちゃんはソラちゃんやましろちゃんにお世話をしてもらうんですが、私もお世話してもらうことが多いです(笑)。でもエルちゃんも成長していきますので、私もお世話されながら、成長していこうと思います!」と意気込んだ。加隈は「初めてキャラクターのイラストを見せていただいたとき、特に衝撃的だったのがエルちゃん。推しポイントは眉毛の上の前髪です。かわいすぎる!」と目を細めた。
会見後半には、「プリキュア」シリーズの“生みの親”である東映アニメーションの鷲尾天プロデューサーが登場。20作目を迎えたことについて「こんなに続くと思っていなかったので、本当に驚いています」と述べ、「毎年新しい子が入ってきて、毎年楽しめるようにすること。それが一番重要だったんです」と、続ける中で大事にしてきた点を明かす。「ひろがるスカイ!プリキュア」にも直接携わる鷲尾プロデューサー。第1作と最新作で、放送前の気持ちに違いがあるかと司会者に聞かれると、「一緒です。足が震えるんですよ、放送前は本当に。いつも放送直前に、視聴率が悪くて局の方に呼ばれる夢を見るんです(笑)」と即答する。そして「まったく何もないところからキャラクターを作り、それが商品として店頭に並んだり、映像として動いた瞬間の感動。それも変わらないです」と思いを語った。
さらにここで、明かされていなかった
ほか2人のプリキュアのキャストを鷲尾プロデューサーが発表。12歳の男子プリキュア、キュアウィングを村瀬歩が、18歳の新成人プリキュア、キュアバタフライを七瀬彩夏が演じることが明らかになると、関根らキャスト陣も大きな歓声を上げた。
最後に古賀は「当時『プリキュア』を観ていた私に、何年後かに関わることができるんだよって教えてあげたいです。あのときもらったキラキラをたくさんの人に届けて、バトンをしっかり受け取って、さらに渡していけるようにがんばっていきたいです」と挨拶。加隈は「この作品を通して好きなことが1つでも増えたり、そして自分自身の好きなところを1つでも見つけてもらえたらいいなと思っています」と呼びかけ、関根は「皆さまの世界が広がるように、憧れやキラキラが広がるように、精一杯ソラちゃんと一緒にがんばります!」と力強く意気込んだ。
■ 「ひろがるスカイ!プリキュア」
□ 放送情報
ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット:2023年2月5日(日)より毎週日曜日8:30~
□ 配信情報
TVer:放送終了後~1週間
□ スタッフ
シリーズディレクター:小川孝治
シリーズ構成:金月龍之介
キャラクターデザイン:斎藤敦史
美術デザイン:今井美紀
チーフ美術:門口亜矢
色彩設計:柳澤久美子
音楽:深澤恵梨香
□ キャスト
ソラ・ハレワタール / キュアスカイ:関根明良
虹ヶ丘ましろ / キュアプリズム:加隈亜衣
エル:古賀葵
(c)ABC-A・東映アニメーション