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室井佑月さん名誉毀損訴訟、控訴審は双方棄却…1審「ほんこんさん」賠償命令を支持

2023年01月30日 14:01  弁護士ドットコム

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お笑い芸人・ほんこんさんのツイッター投稿を問題として、作家・室井佑月さんが550万円の損害賠償をもとめた訴訟で、東京高裁の控訴審判決は双方の控訴を棄却する判決を言い渡した。室井さんの代理人をつとめる夫・米山隆一弁護士(衆議院議員)が1月30日、明らかにした。判決は1月25日付。


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双方が上告しなければ、室井さんの請求を認め、ほんこんさんに11万円の支払いを命じた1審・東京地裁判決(2022年6月30日)が確定する。ほんこんさん側は当時、取材に「公表していない」としたが、控訴していたことになる。



1審判決を支持した控訴審の判決を受けて、米山弁護士は「ほんこん氏が控訴して主張した訴えがすべて退けられたことは、当然とはいえ良かったと思います。一方で賠償額についての当方の訴えが認められなかったのは残念です。名誉毀損による損害額の評価は、基準を明確化し、被害の実態に即した金額が認められるようになるべきだと思います」とコメントした。



●室井さんの記事をツイートしていた

室井さんは愛知県のメーカーの「日の丸マスク」は政府発注のものと考えて「些細なことだけど、こういうこと一つとっても、今の政府のやってることって、ごっこ遊びにしか見えない」などとツイートしたが、のちに削除・謝罪した。



「室井佑月らの中傷で日の丸マスクが製造中止に」とするネット記事が公開された際、ほんこんさんは「何故こんな事を 日の丸は我が国の国旗」とのコメント付きでネット記事をツイッターでシェアするなどした。地裁はこれらのほんこんさんの投稿が室井さんの社会的評価を低下させるものと判断していた。