トラック運転手の仕事はブラックだという経験談がキャリコネニュース読者から複数寄せられている。千葉県の30代男性(年収350万円)は、その時の苦い経験を詳しく綴ってくれた。(文:林加奈)
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「先輩の仕事も押し付けられ、1日で最大15時間やる日々」
男性は4トントラックの運転手として働き始めた当時を「求人ではいたってよく見かける内容だったんですが、実際に入ると全然違いました」と振り返る。
「就業時間は8時間超え、有休は自分の都合で使えず、病気などで休んだ場合のみでした。唯一休日だけは求人通りでした。物流なので道路事情により帰りは遅くなったりもしますが、自分の仕事が終わっても別で自分には一切プラスにならない手伝いの配送もやらされます。時間が経つにつれ先輩の仕事も押し付けられて、1日最大で15時間やる日々が増えました」
この生活が何か月か続き、男性は仕事の時間と給与明細の内容が一致しないことに気づいた。
「残業代のことを聞いたところ誤魔化され、ほかの人に聞いても『曖昧に答えられたり逆ギレされたりしてまともに話にならなかった』と聞き、さすがに疑問が確実になりやめる決意をした」
と綴っている。
体調を崩し日常生活に支障が出るように……
しかし、その頃には体に異変を感じ始めていた男性。
「体が適応障害を起こしていたみたいで、辞めた日から2か月は通常の生活ができないくらい支障が出て、ただのトイレに行くにも30分くらいかけないと体が動かなかったり、寝起きで指1本動かせなかったりで一人では何もできない状態でした。体を壊してから1年半たちますが、ただ走ったりジャンプしてふざけたりすることができるようになるまで1年かかりました」
男性は「いまだに治っていない部分が多く」、健康とは言えない生活をしているという。
「通常生活ができるようになってから仕事をしても急な体調不良などを起こし、仕事によってはクビになることもしばしばあります」という。こうした経験からこんな教訓を得たようだ。
「体を壊してから体、精神が健康なことがいかに大切か改めて思うようになりました。体や精神を壊してからでは遅く、自分を守るために決断は必要と思いました。世間なんてくそくらえって感じで、健康でいられないとすべてに支障をきたすと実感しました。二度とブラック企業には行かない、理不尽には抗う、世間体は関係ない、と日々思いながら生きています」