トップへ

「実はミックをマシンに乗せたかった」アルファタウリF1代表トストが語るガスリーの後任探し

2023年01月28日 07:10  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2022年F1第22戦アブダビGP ミック・シューマッハー(ハース)
 アルファタウリF1のフランツ・トスト代表は、「政治的な理由」による妨げがなければ、ピエール・ガスリーの後任としてミック・シューマッハーと契約していた可能性があったことを明かした。

 2022年シーズン限りでハースを離脱したシューマッハーは、他チームのレギュラーシートを得ることができず、2023年はメルセデスのリザーブドライバーとして過ごすことになった。しかし、もし条件が揃っていれば、彼はアルファタウリで角田裕毅のチームメイトになっていた可能性もあったようだ。

 ガスリーのチーム離脱が決定的になったとき、アルファタウリは当初その後任としてインディカーで活躍するコルトン・ハータを候補に挙げた。しかしスーパーライセンス取得にまつわる問題によりこれは実現せず、結局ニック・デ・フリースがその座を射止めることになった。しかし、ドイツの放送局『ntv』で本人が明かしたところとによると、トスト代表が「個人的に」興味を持っていたのはシューマッハーだったという。

「個人的にではあるが、彼には関心があった」

「実はミックをマシンに乗せたかったんだ。ミックは才能があるし、F1でうまくドライブするために必要なものを持っている」

 アルファタウリがシューマッハーにアプローチすることはなかったが、そこには「政治的な理由もあった」とトストは語った。ミックは昨年末までフェラーリとジュニアドライバー契約を結んでいたが、アルファタウリはレッドブル系列のため、シューマッハーを引き抜ことはできなかったというのだ。

 結果的にフェラーリはシューマッハーとの契約を解除し、奇妙なめぐり合わせにより彼はデ・フリースの後任としてメルセデスに加入することになった。シューマッハーを高く評価するトストは「彼はこのチームで多くを学ぶことができる」と移籍を歓迎したうえで、「いずれはスターティンググリッドに復帰してほしい」と語った。