世間一般のパチンコイメージとしてよくあるものが、大音量、タバコ臭い、客層が終わってる……ざっとこういう感じだろう。このうち客層に関して言えば、昔ほど変な人はそんなに見かけなくなった。
タバコも近年はホール内は禁煙が徹底されているので、一部の電子タバコOKのホール以外は原則、タバコは吸えない。
そして音。今となっては色んな機種に、音量を調節できるオプションが搭載されていて、いつの間にか多くのユーザーが、この音量を極力下げてプレイするようになっている。(文:松本 ミゾレ)
いつからか音量下げが当たり前に
この、音量を下げて遊ぶという風潮。いつから主流になったのか、残念なことに僕はよく知らない。今から2年ほど前に、数年ほど遠ざかっていたパチンコで遊ぼうと思いたってホールに行ったら既に老若男女が音量を下げて遊んでいた。
こっちは音量を自力で調節できるようになっていることを知らなかったので、デフォで遊んでいると、周りからチラチラと変な人を見るような目を向けられたものだ。そこでやっと、音量を下げて遊ぶのが近年のトレンドなんだと気付いた次第である。
一方で、パチスロも音量調節機能が搭載された機種が数年前から出てきたが、パチスロに関しても同じく音を下げて遊技するのがマナーというか、当たり前の状況になってきている。
でもこの風潮って初心者キラーだよね
先日も、Twitterを見ているとあるパチンコユーザーが、自分の後ろで大音量でパチンコを遊んでいる人に対して苦言を呈する発信をしていた。自分は音量を下げているのに、後ろにいるユーザーは最大音量で遊んでるので、自分が打っている台の音が聞こえないというわけだ。
ただ、音量は調節できるわけで、「だったら後ろの人に『ちょっと音下げて』と言えばいいし、それが出来ないなら自分の台の音を上げればいいんじゃねえの?」という気がしてしまう。
元々音量を下げなきゃパチンコはやっちゃダメなんてルールはなかったんだから。それに、大音量で打っている人が実は耳が遠い方だったりしたら、音を下げるとゲーム性を堪能できなくなるだろうし。僕としてはこの可能性が怖くて、爆音で遊技してる人にも声をかけにくい……。
それに、前述した僕の例のように、久々にパチンコに復帰したら音を下げないと睨まれる、という変なルールに面食らうこともあるわけだ。むしろ事情を知らないまま久々にパチンコホールに来た人にしてみれば「なんか周りの台の音がやけに小さい。故障してて可哀想」ぐらいにしか思わないだろう。
そもそも最初からうるさいのが前提のパチンコホールにおいて、音を小さくして遊ぶって、ほんとここ数年根付いたような文化だし、個人的には「うるさい人が近くにいる時のために耳栓を用意すれば解決だね」と思えるし、それでことは済む。
さらに言えば、大音量で遊んでいる人が超ビギナーの可能性もある。そもそもパチンコの音量調節機能なんて初心者はまず気付かないからね。パチンコ業界は新規ユーザー獲得を未だに諦めてないのかどうかは知らないけど、とにかく新参者に冷たいのは昔からのこと。三点交換方式なんかその最たるもの。
他にも簡単な遊技説明パンフレットを置いてもない店もあるし、初心者にとっては昔から敷居が高かったのに、音量マナーなんかも定着したら余計に新参も定着しにくくなるのではないだろうか。
僕としてはもう慣れちゃったので音は最小の1か、それより若干音が出る2で遊ぶけど、たまに音量2なのに文句を言って来る人なんてのも。まあ、たしかにメーカーによっては音量2でも結構うるさいので、そういう指摘を受けたら素直に「ごめんなさいね」と言って1に下げちゃう。刺されたくないし。