いくら社長でも公私混同がひど過ぎれば、従業員は長く働く気にならないだろう。千葉県に住む40代後半の女性(建築・土木技術職/派遣社員/年収250万円)は、以前「内装、インテリア」関係の会社に未経験ながら採用されたが、3週間もしないうちに退職したと明かす。
「当初は1名募集で未経験でも一から教えてくれるという事で」
「初めての業種でもあり、楽しみだった」
などと意欲的だった女性だが、一体何があったのか。(文:okei)
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「10日もすると、仕事に関係ない社長の子どもの面倒を見るように」
入社は少し待たされたものの、前述の通り楽しみにしていたため「我慢した」という女性。しかし、いざ働き始めると
「経験者に合わせたペースで仕事が始まり、質問しても鼻で笑われる始末」
「幸い、同時期に採用された人(経験者)が教えてくれたので何とか付いていけたが、10日もすると、仕事に関係ない社長の子どもの面倒を見るようになり」
と思いがけない事態になってしまう。ベビーシッター代わりにされて本来の内装業でのキャリアを積むことが難しくなった女性。ある日、即行で退職を決めた出来事が起きた。
「極めつけは、休みの日の早朝に電話で呼び出され、社長は社員である奥さんと2人で現場へ行くから、その間、子どもの面倒を見るようにとのこと。その割には小綺麗な格好をしているし、車には下の子どもが乗っているし、妙に思いつつも、引き受けた」
突然休日に呼び出され子守を任された女性に、さらに驚きの展開が待っていた。
「親子が出かけたあと、残された子どもがすまなそうに『宿題が終わらなかったから、居残りになって、他は遊びに行った』と教えてくれ、泣きながら謝られてしまった」
子どもも可哀そうだが女性も居たたまれなかったことだろう。結局
「家族経営で、妻にデレデレな社長、公私混同も甚だしい人使いの荒さにバカバカしくなって、翌日欠勤し、そのまま退職願を郵送した」
と即行で職場を去ったことを明かした。辞めたその後について
「3週間で辞めるのは気が引けたが、どうにでもなれと開き直ったのが幸いした。その後、派遣社員になったが、非正規雇用の待遇改善の動きと重なり労働時間がきちんとしていて、派遣先では教えてもらいながら仕事をし、人間関係にも恵まれ、毎日が充実している」
と綴り、後悔は無いようだ。