1月17日、ロードレース世界選手権MotoGPに参戦しているモンスターエナジー・ヤマハMotoGPは、インドネシアの首都ジャカルタで2023年シーズンに使用するMotoGPマシン『ヤマハYZR-M1』を公開した。発表会ではヤマハの代表取締役社長の日髙祥博も登壇した。
ヤマハ発動機株式会社は、Yamaha Factory Racing MotoGP TeamとしてMotoGPクラスに参戦。2019年からはアメリカの清涼飲料水メーカー、モンスターエナジーをタイトルスポンサーに迎えて、チーム名は『モンスターエナジー・ヤマハMotoGP』でエントリーしている。
2021年シーズンはチームで18戦中6度のポールポジションと6勝を獲得し、ファビオ・クアルタラロがチャンピオンに輝いたが、2022年は20戦中1度のポールと3勝に留まり、クアルタラロはランキングは2位、フランコ・モルビデリはランキング19位となった。
そんなヤマハは、サテライトのWithUヤマハRNF・MotoGPチームが継続参戦しないことで、2023年はこのモンスターエナジー・ヤマハMotoGPの1チーム2台体制で参戦することとなった。
ライダーはエースのクアルタラロが継続参戦する。彼は2019年にペトロナス・ヤマハSRTからMotoGPクラスに昇格。初年度は7度の表彰台でランキング5位、2020年は3勝でランキング8位となり、2021年はモンスターエナジー・ヤマハMotoGPに加入し、5勝を含む10度の表彰台に上ってタイトルを獲得した。
2022年は1度のポールと3勝で、タイトル防衛を果たせず、ドゥカティにチャンピオンを譲った。
モルビデリも継続参戦だ。2018年にMotoGPクラスに昇格した彼は、ホンダ機を駆った参戦初年度にはルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しており、2019年からペトロナス・ヤマハSRTに移籍した。
2019年は表彰台には届かずランキング10位、2020年は2度のポールポジションと3勝を含む5度の表彰台でランキング2位と飛躍を遂げた。2021年は3位表彰台を1度獲得したが、怪我で数戦欠場。第14戦サンマリノGPからはマーベリック・ビニャーレスが移籍したことからモンスターエナジー・ヤマハMotoGPに加入し、ランキング17位、2022年はポールも表彰台も獲得できず、ランキング19位となった。
テストライダーは2021年からチームに加入し、2022年はアンドレア・ドヴィツィオーゾの後任として後半戦に出場したカル・クラッチローが継続する。
また、モータースポーツ開発部部長の鷲見祟宏氏がヤマハ・モーター・レーシング社長に、関和俊氏がプロジェクトリーダーを務める。リン・ジャービスがヤマハ・モーター・レーシングのマネージングディレクター、マッシモ・メレガリがチームディレクターを務める。
お披露目されたマシンのカラーリングは今年も大きな変更がないが、モンスターエナジー・ブラックとヤマハファクトリーレーシング・ブルー、そしてグレーが追加され、カモフラージュ柄を採用。そして、モンスターエナジーのロゴ(モンスター・クロー)がカウルに掲げられている。また、スクリーン横にはチームとの関係をさらに拡大するBeta Toolsのロゴが強調されている。