副業が解禁になる会社も出てきて、本業とは別の仕事を持つ人が増えつつある昨今。20代の若者のなかには、少ない本業の手取りを副業で補っている人もいる。専門コンサル系の会社で働く20代後半の男性(熊本県/正社員・職員/既婚)は、
「正直、今の手取り額では支払いや生活費などを抜かしたらほんの少ししか残らないため、毎週土曜日に副業としてアルバイトをしています」
と語る。ちなみに男性の本業の手取りは月15万円だ。(文:福岡ちはや)
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「将来のことを考えると今の給料じゃやっていけない」
男性の年収は300万円だが、月の手取りが少ない理由について、「現在勤めているところは、良くも悪くも残業がほぼないので基本給プラスアルファしかもらえません」と説明。既婚者で貯金もできないレベルの手取りしかもらえないなら、適度に居残って残業代を稼ぎたいというのが本音かもしれない。男性は、
「将来のことを考えると今の給料じゃやっていけないので、転職や独立を考えて、資格取得に向けて頑張っているところです」
と今後の見通しを綴っていた。
「副業をしなくても余裕のある暮らしができるようになりたいです」
サービス系の会社で働く20代後半の女性(大阪府/正社員・職員/未婚/年収250万円)も、「手取り15万3000円。(生活費は)足りていないと思う」と不満をこぼす。
「お弁当を毎日持参して、副業でアルバイトもしています。(アルバイトは)月4~5万円の収入。一人暮らしでなければもう少し余裕があったのかもしれませんが……」
本業をこなしながら、月5万円前後のアルバイト収入を稼ぐのは大変だろう。転職は考えないのだろうか。女性は、
「現在転職してまだ1年ちょっと。今後の昇給や賞与が期待できる会社なので、もう少し頑張ってみようと思っています。とりあえず、副業をしなくても余裕のある暮らしができるようになりたいです」
と、しばらく様子見するつもりでいることを明かした。
いくら若手とはいえ、手取り15万円前後では生活が苦しい。フルタイムで人を雇用するのなら、せめて本業1本で食べていけるくらいの給料を用意してほしいものだ。