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ローブ、5ステージ連続優勝で総合2番手浮上。二輪ではプライスが首位に立つ/ダカールラリー12日目

2023年01月14日 07:40  AUTOSPORT web

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ステージ8からステージ12にかけて5連続ステージウインを達成したセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターT1+) ダカールラリー2023
 1月13日、サウジアラビアで開催されている『第45回ダカールラリー2023』のステージ12が行われ、連日速さを見せているWRC世界ラリー選手権のレジェンド、セバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム)が、なんと5ステージ連続でのステージウインを達成した。

 大晦日に開幕し元日にスタートが切られた2023年のダカールラリーは13日(金)が競技12日目。この日行われたステージ12は、前日に始まったチームメカニックのサポートや外部からの部品供給が受けられない今大会の山場、エンプティ・クォーターでの“マラソン・ステージ”の後半戦となった。

 世界最大級の砂漠であるルブアルハリ砂漠に設けられたマラソン・ビバークからシャイバに至る全長376kmのルートのうち、競技区間(SS)は185kmだ。

 首都リヤドでの休養日前日のステージ8から好調を維持するWRC元9連覇王者のプロドライブ・ハンターT1+は、フィニッシュまで残り3ステージとなった終盤戦に入ってもそのスピードを緩めることがなかった。ローブはステージ序盤からライバルたちをリードすると徐々にその差を拡げ、そのままトップタイムでフィニッシュ。通算22回目、今大会6度目のステージウインを飾るとともに、ステージ10番手に終わったルーカス・モラエス(オーバードライブ・レーシング)を交わして総合2番手に浮上している。

「ミスなくエンストもなく、アバウトなターンもなく、完璧な一日だった」と語ったローブ。

「僕たちはうまくドライブし、クルマは完璧に動いた。2位が目標だからプッシュしているんだ」

 一方、ローブを含めたライバル勢にアクシデントが相次いだこともあり競技3日目から総合首位に立っているナッサー・アル-アティヤ(TOYOTA GAZOO Racing)は、マティアス・エクストローム(チーム・アウディスポーツ)に次ぐ3番手タイムでステージ12を走破した。トップからの遅れは3分31秒と大勢には影響せず。同ステージの終了時点で首位アル-アティヤと2番手ローブのタイム差は1時間27分10秒となっている。

 なお3番手に順位を下げたモラエスは、48歳のフランス人の後方2分01秒差の位置につけた。4番手ジニエル・ド・ヴィリエール(TOYOTA GAZOO Racing)とは1時間近くのギャップがある。

■同じ28秒差でも立場は逆転

 二輪部門はホセ・イグナシオ・コルネホ(モンスターエナジー・ホンダ・チーム)が今大会初のステージ優勝を飾り、49秒差でダニエル・サンダース(レッドブル・GASGASファクトリー・レーシング)がステージ2番手、1分58秒遅れてトビー・プライス(レッドブル・KTMファクトリー・レーシング)が同3番手につけた。

 前日のステージ11後、総合首位に再浮上したスカイラー・ハウズ(ハスクバーナ・ファクトリー・レーシング)と28秒差の総合2番手となったプライスは、このステージでトップから3分弱遅れてステージ6番手となったハウズを逆転し、今大会初めて部門総合首位に立った。なお、立場を入れ替えた両者のギャップはまたしても28秒と予断を許さない状況が続く。

 また、総合3番手につけているケビン・ベナビデス(レッドブル・KTMファクトリー・レーシング)も、トップとのタイム差は2分40秒と優勝を充分に狙える位置につけている。

 日本勢は、今大会で新型トヨタ・ランドクルーザー・GRスポーツをデビューさせたチームランドクルーザー(TLC)の三浦昂がステージ113番手/総合114番手、チームメイトのロナルド・バソが117番手/総合98番手となった。

 前日のステージ11で日野600ハイブリッドが転倒するアクシデントがあった日野チーム・スガワラの菅原照仁は、トラック部門10番手で競技12日のステージを走破。部門総合順位で10番手につけている。

 山場のマラソン・ステージを終えたダカールラリー2023のステージは残り2本。14日(土)のステージ13はシャイバから北西に進んだアル・フフーフに向かう中で全長154kmのSSで争われる。リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は675kmだ。