ファストリが従業員の報酬を改定　グローバル水準を目指す

　「ユニクロ（UNIQLO）」や「ジーユー（GU）」を展開するファーストリテイリングが、今年3月に従業員の報酬を改定し、人材への投資を強化することを発表した。それに伴い、各従業員の報酬水準を最大40％引き上げるという。

　同社は事業への貢献能力に基づく人事制度の見直しを目的に、海外と比較して報酬水準が低位に留まっている日本における賃金の引き上げを実施。今後は従来の役職手当を廃止し、各従業員の報酬を基本給と各期の業績成果によって決まる賞与などで構成する。昇給の例として、現行では25万5000円である新入社員の初任給を30万円にすることで年収として約18％、入社1～2年目の新人店長の月収を29万円から39万円に引き上げ、年収として約36％昇給する。
　今回の報酬改定に先駆け、同社は2022年9月に国内店舗のパートとアルバイトの時給を改定。今後は、店舗スタッフから店長や経営者となる従来のキャリアパスを維持しながら、販売専門職となる人材も同様に評価、育成していく方針だという。