営業の仕事は売り上げや会社のノルマが気になるものだが、厳しすぎるノルマは社員を苦しめることになる。50代男性(佐賀県/営業/年収250万円)は、リフォーム関連企業で訪問販売の営業をしていたが、
「休みが月5日しかなく、売り上げが達成できない場合には休日出勤してでも達成させないと、クビになる」
という過酷なノルマの実態を語った。(文:林加奈)
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売り上げ達成できなかった人が「翌月事実上のクビとなった」
男性は結局2か月間で職場を離れたが、当時目の当たりにした現場の様子をこう語る。
「同じ月に入社した人が売り上げ達成できなかったため、翌月の頭で事実上のクビとなった。自身は何とか売り上げは達成できたが、遅かれ早かれ同じ目に遭うならと思い、2か月目に退職した。身体や精神面でも続けていたら、参ってしまったと思うので良かったと思う」
厳しすぎるノルマに、自ら退職を選んだ男性。「今はきちんと休みが取れてノルマも厳しくないので、気楽に仕事に取り組めている」と、転職に成功した経験も綴っていた。
「自分の本心に嘘をつきながらサービス加入を勧めた」
30代男性(岡山県/企画・マーケティング/正社員)は、パソコンパーツ・サービスを販売する店で勤務したことがある。「半年」で退職した理由を次のように語る。
「求人には『ノルマはありません』なのに店舗には『〇〇受注獲得何件/月』といった張り紙があった。販売しているサービス内容に疑問を感じながらお客様を説得し、自分の本心に嘘をつきながらサービス加入を勧めた」
男性は店に来た客に対し、本来なら不要なサービス加入を勧めたことに良心が痛んだのだろう。この会社はネットの掲示板で「〇〇の会社をすぐ辞める人ほど有能」と書かれるほど名の知れたブラック企業だと男性は明かす。「辞めた数年後、サービス関連で炎上し、ニュースになりました」とも綴っていた。