正月と言えば初売り福袋に年末ジャンボの当選番号チェック。そして初詣でのおみくじなど、運試し要素がしとどに存在している。そして世の中にはパチンコ・パチスロファンは近隣のパチンコホールで三が日中に自分の一年の吉兆を占うものだ。
もう一つ忘れてはならないのが、三重県のオールナイト営業である。三重県のいくつかのパチンコホールでは、12月31日の午前9時頃から1月1日の25時にかけて営業を行っている。
三重には伊勢神宮があり、そちらに参拝をする目的で来県する人たちがトイレに立ち寄れるように……という名目でこのときだけ解禁される特別な営業形態。それがオールナイト営業なのだ。
2022年の大みそかも実施されていた。僕の知人もしれっと参加して数万円のマイナスで済んでいたようだが、今年も色んなドラマがあったようで……。（文：松本ミゾレ）
開店3時間前から並ぶも惨敗
オールナイト営業は現地では一つの風物詩になってはいるが、事情が事情のため、別に還元を目的に店を開けているわけではない。だから基本的にパチンコは釘が渋く、パチスロは設定が芳しくないという傾向にあり、打てば打つほど負けやすくなる。それでも勝っちゃう人もいるにはいるので、そんな少ない数の勝者が呼び水となって、多くのパチンコファンを全国から引き寄せてしまうのだ。
それこそ今年の元日には、さっそく5ちゃんねるに「【悲報】三重オールナイト、ワイから全てを奪う」というスレッドが立っていた。スレ主は開店3時間前から並んでオールナイトに挑んだという。「－20万 吐きそう」と書き込んでいる。時間は1月1日の16時24分。
この時点でまだまだ当日の営業終了までかなり猶予が残っているが、20万を失ったことで色々と無理になって撤退した様子である。実際「閉店まで打ちたかったけど、全てを失い退場」「明日伊勢神宮行って帰るわ。もう来ない」とも書いており、20万円がまさか40時間も持たずに消失するとは思ってもいなかったようだ。
オールナイト営業の釘状況は昔からそこまでよろしくないと聞くので、長時間勝負とはもっとも相性が悪い。回らず、当たらないパチンコほどつまらないものはこの世にないので、お金もなくなるし気力も削がれるわけだ。
パチスロは設定が入っていないと延々お金を入れる時間ばかりが遊技を占めることとなるため、こちらもやはりつまらない遊びになってしまう。スレ主はオールナイト営業に今年初参加したようだが、結局夕方までにギブアップして敗走。せっかくのお正月に何をしているのか……20万円も失うなんて。
意外と多いオールナイト参戦経験者
個人的な話をしちゃうと、せっかくの大みそかにわざわざパチンコをするためだけに三重くんだりまで出向くとか正気の沙汰とは思えないため、僕は死ぬまで無縁と考えている。そんな真似までして打ちたい台に座れるとも限らないし、だったら近所のぼったくりホールで好きなだけ負ける方がまだ建設的だ（そもそも打たないのが一番ですが）。
しかし当該スレッドを見ると、意外にもこれまで三重県のオールナイト営業に参戦したことがあるという人、実際今年も参加しているという人たちの書き込みも多かった。ちょっといくつか引用させていただきたい。
「去年行ったけど8万勝ったわ 眠気に負けて手放した」
「6号機時代に隣の女がハーデスで一撃3万枚出してタッチ聞かせて貰ったのはいい思い出や（筆者注：3万枚は等価換算で60万円相当。大連チャンすると実機から岩崎良美の『タッチ』が流れてくる機種が存在した）」
「リゼロ、ゴジエヴァ、エヴァで15万くらい負けたわ 今リゼロで3万負け中」
「マジで回らんから見た目すら楽しくない」
上記のように、オールナイト経験者たちのありがた～い言葉が目にも眩しい。まあ、この日はパチンコファンにとってのある意味で祭典みたいな日なので、20代とかの若さと体力と無鉄砲さを持っている人にとっては面白いイベントなんだろう。
さすがに30代、40代とかになって40時間勝負しまっせという人に対しては「もうちょっと自分の身体を労わりなさいよ」と思っちゃうところだ。光も音も異常にさく裂する今のパチンコもパチスロも、そのぐらいの年齢になると5時間とかその程度打つだけでしんどくなっちゃうし……。
最後に。2023年もパチンコをする方は、ぜひジャンジャンバリバリ出しまくって勝ってくださいね！ そしてパチンコをしないのになぜかここまでこのコラムを読んでくれた優しい人たち。今年もパチンコには触れずに、堅実に生きてくださいね！ あなたたちこそ真の勝ち組です！
