もし3億円の資産があったら、どのような生活を送りたいだろうか。仕事はせず家事をすべて外注し、ブランド品を買い漁り、旅行三昧……そんな妄想をしてしまう。しかし、実際に3億円の資産を持つという50代前半の男性(埼玉県/教育・保育・公務員・農林水産・その他)は、意外にも庶民よりも庶民的な生活を送っている。男性は、
「株で金融資産が3億円を超え、配当収入で1000万円もらえる見通しが立ったため、今年3月に公務員を早期退職しました」
と資産を築いた経緯とFIRE実現を明かし、「お金を使わないことにこだわる」「生活習慣は変わりません」と現在の生活について語り始めた。(文:福岡ちはや)
キャリコネニュースでは「お金はあるのに貧乏性の人」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/PIXKF66W
「わざわざ金をかけるのがとても馬鹿らしく感じてしまう」
お金持ちの生態で、まず気になるのが毎日の食事だ。きっと頻繁に外食を楽しんでいるのだろうと思いきや、男性は、
「周辺のスーパーの値引き時間などを把握しており、臨機応変に値引きの弁当を買うことにこだわります」
と綴った。男性は食にあまり興味のないタイプなのだろうか。
一方で「退職して旅行をする機会が大幅に増え、今年だけで20回以上は行っています」と語る男性。やっと出てきたお金持ちらしいエピソードには安堵感すら覚えるが、それも束の間、ここでも男性の節約テクニックが披露されることとなった。
「旅行先はLCCのキャンペーンで購入できたチケットをもとに決めています。最安値は成田―札幌が10円のチケット。宿は価格をベースにして、コスパの良いわりに評判の良い宿を取っています。また、株主優待券を使用して無料の宿などに泊まります。当然、○○割や全国旅行支援を使いながら、いかに金を使わないで旅行するかに一番こだわっています」
費用など気にせず、行きたいときに行きたいところに行くのがお金持ちだと思っていたが違うのか。男性は自身の価値観について、
「『金があるのに』と周りから言われますが、安く旅行や食事ができるのに、わざわざ金をかけるのがとても馬鹿らしく感じてしまうのは、貧乏性ゆえのものだとも思います」
と語った。ひょっとすると、そもそも男性が3億円もの金融資産を築けたのは、この貧乏性のおかげなのかもしれない。