あらゆる業種で今後必須とされるDX(デジタルトランスフォーメーション)。簡単に言うと企業がデジタル技術を用いて仕事のやり方や企業風土を改革していくことだ。ただ、これまでのやり方から脱却するのはなかなかの困難がつきまとう。
キャリコネニュースでは、そんな「DX推進に失敗した、あるいは成功した事例」をアンケートで募集している。東京都に住む20代後半の男性読者からは、こんな残念な経験談が寄せられた。
※キャリコネニュースでは「職場のデジタル化、DXの失敗or成功エピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/27RCED2S
「なんのお膳立てもなくやみくもに無能な働き者と化すIT導入は本末転倒」
男性の現在の職種は「建築・土木技術職」、勤務先の産業分類は「建設業」で従業員数1000人以上というから大手企業だ。職場がデジタル化した結果、こんな具合になったという。
「とある大手ゼネコンで自社独自のアプリを開発したが、朝礼や打ち合わせでの不具合、タイムラグが頻発して結果的に余計な仕事が増えた」
「更に、使い方の研修すら無く、特におじさん社員は使いこなせず」
若い人にも使いにくいといい「同業他社から来た中途や派遣の定着率を余計に悪くさせてる」と書いている。これでは開発までで満足してしまった会社側の責任だろう。大手だけにお金をかけてシステムだけは出来たという皮肉なありさまではなかろうか。男性は、
「なんのお膳立てもなくやみくもに無能な働き者と化すIT導入は本末転倒。ゼネコン業界はアナログなやり方のほうが向いてる」
と持論を綴った。建設業でもやり方次第でDX推進が有効な場面はありそうだが、どうだろうか。