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京王電鉄5000系新造車両「初乗り体験会」座席にリクライニング機能

2022年12月24日 16:51  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
京王電鉄は24日、京王線5000系新造車両「クリスマス初乗り体験会」を開催した。リクライニング機能付きロング・クロスシート転換座席を搭載した5000系新造車両がお披露目され、若葉台駅からつつじヶ丘駅・府中競馬正門前駅までの区間を往復した。


現行の5000系は2017年9月にデビュー。総合車両製作所が車両の製作を担当し、これまでに6編成(計60両)が営業運転に就いている。ロング・クロスシート転換座席を備え、座席幅を既存車両より広くしたほか、車いす・ベビーカースペースを全車両に設置し、無料Wi-Fiと空気清浄機も搭載。一層の省エネルギー化を目的に、回生電力を有効活用できる車上蓄電池システムを導入している。



2018年2月から、新宿~京王八王子・橋本間で5000系を使用した有料座席指定列車「京王ライナー」の運行がスタート。現在、京王線の通常列車と「京王ライナー」に加え、土休日の「Mt.TAKAO号」も5000系による運行となっている。



7編成目となる新造車両(1号車「5787」、10号車「5737」の10両編成)は、「京王ライナー」の好評を受けてサービスを拡充するため、約3年ぶりに増備された。座席の製作をコイト電工が担当し、新たにリクライニング機能付きロング・クロスシート転換座席を搭載した車両に。座席指定列車やイベント列車などで運行する際、クロスシート時に座席のリクライニング機能を利用でき、好みの座席角度でゆったりくつろげるようになる。


リクライニング機能はクロスシート時のみ使用可能。座席の肘掛に設置されたレバーを上げることで、背もたれの角度を変えられる。既存の5000系とは異なり、足もとのペダルを踏んで座席を回転させるしくみになっており、ロングシート時は座席の土台部分にペダル等を収納するという。その他の仕様は既存の5000系とほぼ同一とされ、コンセントやドリンクホルダーも各座席に設置しており、クロスシート時に利用可能。車端部のロングシートにもコンセントが設置されている。



「クリスマス初乗り体験会」は、クリスマス・イブにひと足早く5000系新造車両に乗車できるイベントとして企画された。12月上旬に大人(18歳以上)・こどものペアと中学生以上の参加者を募集。当日は約220名が参加し、若葉台駅で5000系新造車両に乗車した。


5000系新造車両は11時頃、若葉台駅4番線ホームから発車し、相模原線を調布方面へ。調布駅で運転停車した後、京王線を走行した。つつじヶ丘駅で折り返し、東府中駅の2番線ホームに入った際、「競馬場線に入るクロスシートの列車としては、皆様ご乗車のこの列車が初めてとなります」という内容の車内放送も。府中競馬正門前駅で約40分停車し、先頭車付近で記念撮影等が行われた。



12時すぎに府中競馬正門前駅を発車した後、5000系新造車両はこれまで走行してきたルートを戻り、つつじヶ丘駅で折り返して若葉台駅へ。12時40分頃、若葉台駅1番線ホームに到着した。ここから先は「サプライズエリア」とされ、5000系新造車両は参加者らを乗せたまま車庫線を走り、若葉台車両基地へ向かった。



車両基地内で京王電鉄車両電気部の担当者による5000系の説明があり、「ご乗車になっているこの5737編成は、明日より通常列車または座席指定列車等で営業運転を開始する予定となっております」とのコメントも。最後に「京王サンタからのプレゼント」として、5000系のダイキャストモデルが参加者に贈られ、若葉台駅4番線ホームに戻ったところで、13時すぎに解散となった。(MN 鉄道ニュース編集部)