高校時代から仲が良かった友人Mの結婚を知らされなかったという50代の女性。ショックを受けながらも3~5万円くらいのご祝儀を贈ったというが、結局3000円ほどのお返しが届いただけで手紙もなかった。女性はMとの絶縁を決意したのだが……。(前編はこちらから。関連記事からも飛べます)
「そう決めてからまたしばらくして、私の主人が癌を患いました」
と思いがけない境遇に陥ってしまう。
「そんな折、なんとMから電話がかかってきた」
友人との絶縁どころではなくなった女性は、当時をこう振り返る。
「若くして患ったので進行が早く、転移もしていて、医者には5年後の生存確率は70%はないと言われました。私は3歳の長男と9ヶ月の次男を抱えて呆然としていました」
まだ乳幼児を抱えて夫の看病、今後の不安など精神的に相当追い詰められたことだろう。
「そんな折、なんとMから電話がかかってきたのです!大丈夫?大変ね、みたいな内容だったと思います。でも人が不幸の時にだけ親しげに電話してくるなんて私は許せませんでした」
「間に入った友人の話では私が幸せそうなのが面白くなかったのではないか、というようなことを言ってましたが、人の幸せを喜べないような人、お礼もきちんと言えないような人はこちらから願い下げです」
憤りを露わにし、恨みすら抱いたようすの女性は
「それ以来、Mと一緒に仲良くしている地元の友だちのことも同類に思えて何となく避けるようになりました。もしかしたら私が無意識のうちに何かとてもイヤなことを彼女に言ったりやったりしたのかもしれません。ですが今となっては私は、私の人を見る目がなってなかった、と反省するくらいです」
と行き場のない思いを述懐していた。