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ウエストランドがM-1王者に。「初めて主役になれた気がしました」と喜び。タイタン所属、初の快挙

2022年12月19日 13:01  CINRA.NET

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Text by CINRA編集部

日本一の漫才師を決める大会『M-1グランプリ2022』の決勝戦が12月18日にあり、ウエストランドが18代目の王者に輝いた。2008年に結成され、今年14年目のウエストランドは爆笑問題を擁するタイタン所属。同事務所初のM-1王者となった。

ウエストランドは、中学校、高校と同級生だった井口浩之(1983年5月6日生まれ)、河本太(1984年1月25日生まれ)が2008年に結成した。出身は岡山県。

フリーでの活動を経てタイタンに所属し、2013年には『笑っていいとも!』の準レギュラーに抜擢され、その後はライブなどで実力派漫才師としてお笑いファンの人気をじわじわと集めていった。

2020年に『M-1グランプリ』決勝に初進出し、今回は2年ぶり、2度目の決勝戦だった。

決勝戦に挑んだのは、真空ジェシカ、ダイヤモンド、ヨネダ2000、男性ブランコ、さや香、ウエストランド、キュウ、カベポスター、ロングコートダディ、敗者復活戦で勝ち上がったオズワルドの計10組。史上最多となる7261組の芸人が参加した今大会の決勝は、10組中5組が初の決勝進出者と新しい顔ぶれが並んだ。

出番順は「笑御籤(えみくじ)」というくじ引きで決められるが、ウエストランドの名前が呼ばれたのは最後の10組目。ちなみに2020年の決勝戦でもウエストランドの出番は最終10組目だった。

プレッシャーのかかる場面で披露したのは「あるなしクイズ」ネタ。恋愛映画やYouTuberなどへの愚痴や悪口を井口浩之がまくし立てる漫才で、審査員の松本人志は「(2020年大会の前回から)進化している」と評価。3位につけていた男性ブランコの点数を抜き、さや香、ロングコートダディとともにファイナルステージに進出した。

最終決戦では1組目の登場となったウエストランド。1回目の勢いをそのままに、連続で「あるなしクイズ」ネタを披露。アイドルや役者、田舎、コント、さらに『R-1グランプリ』から『M-1グランプリ』にも牙を剥き、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

続くロングコートダディは、堂前がタイムマシンになり兎がタイムスリップするという漫才コントを披露。1位でファイナルステージに進んださや香は「男女の友情は絶対成立する」と主張する漫才を見せ、両コンビも爆笑をさらった。

三者三様のネタに審査員は苦悩の顔を浮かべるも、投票の結果、ウエストランドは7票中6票を獲得。見事18代目の王者に輝いた。優勝が決まると、河本は号泣。番組最後には井口が「自分の人生なんですけど、初めて主役になれた気がしました」とコメントし、河本も「ぼくもです」と添えて幕を閉じた。

今大会では、同じくタイタン所属のキュウも決勝に勝ち進んだ。吉本興業以外の同じ事務所の芸人が2組ファイナルに進むのは20年ぶりの快挙だった。優勝後の会見では、井口は事務所の先輩である爆笑問題・太田光から「審査員じゃなくてお客さんを笑わせることがすべて」とアドバイスをもらっていたことを告白。「それはできたと思う。早く会っていい報告がしたい」と喜びを語った。