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リアルと仮想空間の相乗効果に期待、TSIホールデングスのメタバースプロジェクトはパーリーゲイツが中心ブランドに

2022年12月15日 16:31  Fashionsnap.com

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アリババ クラウドの ユニーク・ソン カントリーマネージャー(左)、JP GAMESの田畑端 代表取締役(中央)、TSIホールディングスの今泉純 上席執行役員(右)

Image by: FASHIONSNAP
 TSIホールディングスが、9月に公開したアリババ クラウドおよびゲーム開発スタジオのJP GAMESとのメタバース分野の3社共同プロジェクトについて記者説明会を開催し、ゴルフアパレルブランド「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」を中心にプロジェクトを進めていくと発表した。

 同プロジェクトでは、アリババ クラウドが提供するクラウド上に、JP GAMESがメタバース空間構築技術フレーム「PEGASUS WORLD KIT」を用いて専用の仮想空間を設置。ユーザーは「アバター」と呼ばれる自身の分身を動かし、仮想空間の中で着用できるアパレルの提供を受けるなど独創的な顧客体験をすることができるとしている。
 TSIホールディングスは、現在展開している50以上のブランドの中から、パーリーゲイツをプロジェクトの中心ブランドに抜擢。その理由について同社の今泉純 上席執行役員は「ゴルフはプレーについて語り合うなど、アパレル以外の部分でコミュニティを作りやすく、イベントなどを企画する余地が大きいため」と説明した。
 仮想空間では、自身のアバターにパーリーゲイツの服を着せて動かすことができるほか、ゴルフとファッションを絡めたイベントなどを企画していく。また、前衛的なデザインを備えたメタバース限定アイテムの発表や、ピクシブが開発した「VRoidアバター」の実装なども検討しているという。

 現在はサービス開始に向け、衣服のデータをアバターに重ね着させて自然な動きに見えるかなど、技術的な部分を検証中。収益の確保施策についても検討し、早ければ2023年度中にもサービスの提供を開始する計画だ。TSIホールディングスの今泉純 上席執行役員は「メタバースには在庫リスクがないため、より自由にデザインしたアイテムの発表が可能になる。そういったアイテムに関するユーザーの反応を分析し、リアルなモノづくりに役立てることで、更に満足度の高いアイテムを消費者に提供できるのでは」と期待を寄せた。

■TSIホールディングス:公式サイト