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西鉄・JR貨物など、鉄道による大阪・東京間の航空貨物輸送を実施へ

2022年12月14日 19:42  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
西日本鉄道、センコー、JR貨物関西支社は、鉄道による航空貨物の保税輸送を2023年4月から実施すると発表した。大阪府泉佐野市の西鉄りんくう貨物センターから成田・羽田両空港の国際貨物地区へ、コンテナを用いて航空貨物を運ぶ。


今回の取組みの背景として、関西空港を出発する国際線の便数が、依然としてコロナ禍前の水準まで回復してないことが挙げられる。西日本鉄道は、新型コロナウイルス感染症の影響で航空便が減少し始めた当初から、便数の比較的多い成田・羽田発の国際線に着目し、関西空港対岸の西鉄りんくう貨物センターにおいて、税関から輸出許可を受けた外国貨物を長距離トラックで保税運送し、成田・羽田空港国際貨物地区へ搬入するというフローを実施してきた。

この成田・羽田空港国際貨物地区への保税運送が定着する中、長距離トラック輸送を担う人材の不足や、トラック輸送によるCO2排出量の増加などの複合的な課題を解決するため、3社協働による鉄道輸送を開始することになったという。


具体的には、西鉄りんくう貨物センターで税関手続きを終えた航空貨物(コンテナ)を約50km先の百済貨物ターミナル駅までトラックで運ぶ。続いて、コンテナを同駅21時40分発の貨物列車に積み替え、東京貨物ターミナル駅まで輸送する。同駅到着は5時52分。届いたコンテナを再びトラックに積み替え、80km先の成田空港または10km先の羽田空港まで運ぶ。これにより、全行程をトラックで輸送する場合のCO2排出量と比べて約60%削減できるという。



すでに9月からテスト輸送を実施しており、2023年4月の本格稼働以降、西鉄りんくう貨物センターから成田・羽田両空港へ保税運送している貨物の約半分をこの新たなルートへ切り替えることをめざすとしている。(佐々木康弘)