「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉があるが、ブラック企業での経験に関しては、「自ら進んでしろ」などと言えるものではない。埼玉県の20代男性は、とある企業の営業職として入社。しかし上司からパワハラを受け、
「当時は何を考えてもマイナスな方向に思考が行き、なんのために生きているかわからなかった」
とまで追い込まれたことを振り返った。(文:コティマム)
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「みんなそういう経験してる」と励まされ、余計マイナスに
男性はその会社で「営業見習いの時に、上司からの人格否定」されたことが原因で、「適応障害になった」という。
「当時、店長はすごい気にかけてくれたが、『みんなそういう経験してる』と励まされた時に、『じゃあなぜ自分だけこの経験を乗り切れないんだ』と余計マイナスになり、寝れない・食べれない・楽しくない日々が続いた」
男性は「適応障害になった後、趣味だった筋トレもドライブもサウナも、家に引きこもるようになってから辞めた」と無気力になってしまった当時を振り返る。
男性は既に退職しているが、今も心の傷は深い様子だ。「今思い返しても“いい経験”だったとは思えない」とした上で、
「『若い頃は辛い思いをしろ』と聞いたことがあるが、“辛い思い”と“嫌な思い”は全く別物。“嫌な思い”は嫌なまま記憶として残る」
と違和感を覚えた言葉に対しても嫌悪感を綴る。男性は営業職で再就職した様子で「年収550万円」としていたことが救いだ。