前職をうつ病で退職した30代の男性は、起業した先輩を手伝うことになったが、まさかの「日給1500円」。メンタル不調だった男性はおかしさに気付けず、そのまま働き続けた。すると先輩は
「私が給料や労働時間の文句を言わないと分かると休みの日に『今日は無給だけど働いてくれ』と言われたり、『今日は忙しいから夜10時まで付き合ってくれ』と言われたりしました」
と、恐ろしいことに、どんどん調子に乗って男性を働かせていたようだ。(文:okei)
(前編はこちら 日給1500円で使い倒された男性の怒り 「おれはお前が心配だ」と言った先輩に…)
「お前誰のおかげで回復したと思ってんだ?ふざけんな!」
「当然残業代などなく日当は固定です。どんどん労働環境は悪くなっていっていました」と振り返る男性は、先輩の真意をこう推測する。
「先輩は安給料で文句を言わない私に味を占めていたのだと思います」
しかし「3、4か月働き、仕事上で人と関わっていくと徐々に思考がまともになり、まだ治ったとは到底言えませんでしたがうつ病の症状が良くなって」いったという。事態が好転し始めたのだ。
男性は「そうなるとこの状況はおかしいと思うようになり」、就職活動を始めたという。そして「奇跡的に地元で有名な製造業の求人が出ており内定を頂けました」と転職先も決まった。
「先輩には申し訳ないがすぐにきて欲しいと内定先に言われたので『今月いっぱいで辞めます』と伝えました。すると今まで以上に仕事をさせられ、毎日夜21時過ぎまで働いていました」
ますますあからさまに長時間労働を強いてきた先輩。なんと転職後もそれは変わらなかった。
「次の会社に行っても土日に『手伝いに来い!』と連絡が毎週のように来ており、断り切れず手伝いに行っていたのですが、徐々に本業の方が忙しくなってきて手伝いになど行く余裕がなくなってしまいました」
さすがに「休みなしでずっと働いてるし、もう手伝いはやめさせて欲しい、気遣ってもらったことは感謝してる」という旨を伝えると、こんなLINEが送られてきた。
「お前誰のおかげで回復したと思ってんだ?ふざけんな!二度と連絡してくるな!恩知らずが!お前は俺がいなければ何もできないクズだからな!」
先輩は完全に馬脚をあらわしたのだ。うつ状態の人を日給1500円で長時間労働させておいて、「恩知らず」とは聞いてあきれる。「そこで完全にこの人との関係が切れ、自分の仕事に集中する」ようになったという男性は
「何年かすると鬱は完全に治ったのですが、治っていくにつれ先輩は完全に私を利用していただけだと思いました」
と快復するごとに先輩への憤りを感じるようになった模様。最後にこんな風に綴っていた。
「当時は気づかなかったですが、日給1500円で言われたとおり働いてくれる人がいればそれはしめしめと思いますよね。心配してるふりをして、うつ病ということも知ったうえで利用しようとしたのだと思うととても胸糞が悪く未だにこの人が大嫌いです」