2022年12月08日 12:11 リアルサウンド
アイドルをモチーフにした漫画やアニメには人気作品が多い。そんななか、10月7日にTwitterで公開された創作漫画『今日も佳き日』は、「トップアイドルが後輩を激しく推すことになる」という斬新な設定で反響を呼んでいる。
(参考:【漫画】『トップアイドルが推しアイドルと契約結婚する話』を読む)
トップアイドルグループの“full Colorful”を支える人気メンバー・羽衣舞白。ファンだけでなくメンバーからも愛されている舞白には、胸の中に押し込めた思いがある。それは前回のオーディションで加入した奥間紅凛の魅力に惹かれ、密かに推していることだ。間近で推しと接する日々に多幸感たっぷりな舞白だったが、ある日社長に呼び出され予想外の打診をされる――。
終始ニヤニヤが止まらない、“尊い”作品を誕生させたのは、「趣味全開の漫画を描いた」というはるしおんさん(@haruharucyon)。本作を描いたきっかけからアイドルへの思いまで、話を聞いた。
■休み期間中に「趣味全開」で制作
――『今日も佳き日』(トップアイドルが推しアイドルと契約結婚する話)制作のキッカケから聞かせてください。
はるしおん:少し体調を崩して、1ヶ月ほど仕事を休んだ時期があったのですが、その間に何もしないのは落ち着かなかったため、「息抜きに趣味全開の漫画を描こう!」と思って制作しました。最初は「ゆるく12ページくらいの漫画を描こう」と思ってネーム作りを始めたのですが、筆が乗って最終的には40ページ目のペン入れが終わっていました。
――アイドルを題材にした理由はなんですか?
はるしおん:私自身アイドルを応援することが大好きなのですが、「アイドルが他人を推すことってあるのかな」とふと疑問に思ったことがキッカケです。
――舞白と紅凛のキャラクター造形は、実在するアイドルを参考にしたのですか?
はるしおん:そうです。ただ、年齢性別問わず色々なアイドル、アーティストを参考にしているため、舞白にも紅凛にも「この人」という具体的なモデルはいません。
■表情へのこだわり
――舞白にはいい意味でじめっとしたオタク感があり、紅凛にどれだけ沼っているのかがよく伝わりました。
はるしおん:内面は紅凛オタク全開な舞白ですが、読者さんから「怖っ!無理!」と引かれないようにバランスは意識しました。紅凛やグループの後輩たちの前では“良き先輩”であろうと抑え込もうとするも、愛が漏れ出てしまっている様子が愛嬌として捉えてもらえると嬉しいです。
――また、ラストの紅凛の表情は可愛らしくもあり、ヤンデレっぽいゾクッとさせるものもありました。
はるしおん:今回のお話は舞白視点で話が進むため、紅凛の心情は隠されいます。ただ、それでも「読者さんに彼女の抱えている激情を感じてもらえたら」と思い、そのページだけは少しだけ主線を荒くしたりなど作画に変化をつけています。
――続きが気になる内容でしたが、その予定はありますか?
はるしおん:今回Twitterで公開した漫画は全体の前半部分にあたり、11月に開催されたコミティア142で後半パートを追加してまとめた本を頒布しました。また、紅凛視点の続編もネームまではできているので、そちらも時間を見つけて制作する予定です。
――今後はどのように活動していく予定ですか?
はるしおん:仕事であれ趣味であれ、楽しく描き続けることが目標です。そして私の漫画を読んだ誰かに少しでも楽しんでいただけたらとても幸せです。
(望月悠木)