採用試験を突破する人の条件は、受験者には到底分からない面がある。「ありえない」と思うような対応に、怒りを覚えたことのある人も多いのではないだろうか。香川県の20代女性(事務・管理/正社員・職員/年収300万円)は、とある自治体の公務員試験で、そんな経験をしたようだ。(文:草茅葉菜)
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「公務員予備校の先生に添削してもらったのですか?」
女性は新卒の就活の時、民間企業と官公庁を併願していたという。当時はコロナ前の売り手市場であり、女性は県庁の技術職を志望していた。「1次の筆記試験はそれほど勉強せずに通過しました」と女性は胸を張る。
2次試験はグループディスカッションと面接だったが
「グループディスカッションでは、受験者が討議している時に、試験官がおおあくびをしていました」
と緊張感のない試験官の態度を振り返る。これだけならまだしも、
「面接では、1人の面接官が、私のエントリーシートをみて、『これは、公務員予備校の先生に添削してもらったのですか?』と質問され、途中退席しました」
と不穏な動きをされてしまった。
「なんだか悪い予感はしていましたが、案の定2次試験で不合格となりました」と残念な結果になった女性。
「合格者はグループディスカッションで一言も話さなかった受験者でした」
という驚きの結末を綴った。合格の基準が極めて不明瞭に映り、女性としては納得いかなかっただろう。最後に
「私はこの出来事を経験してから、どうしてももう一度公務員試験を受験しようという気になれません。もし転職するなら、民間企業を受けようと思っています」
と公務員そのものに対して不信感が募っているようだ。