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勉強から早寝早起きの記録まで! 使い方は無限大の新しい手帳の活用法「ライフログ」とは? 始め方や継続のコツを聞いた

2022年12月01日 12:01  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
便利なアプリやデジタルツールの登場で、ここ数年手帳を持っていないという人も多いのではないでしょうか。しかし最近、日々のスケジュール管理ツールとしてだけでなく、自分の人生や生活を記録する「ライフログ」としての手帳の使い方が注目を集めています。どんなことを、いつ、どのように記録するかは自分次第。百人百様のライフログの世界をご紹介しましょう。


○ライフログとは?



ライフログとは、「LIFE(生活)」を「LOG(記録)」すること。一般的に手帳は先々のスケジュールを書き込んで管理するために使いますが、ライフログは終わったことを振り返ったり、目標を定めてそれに至る過程を考えたり、推し活の記録をしたりと、使い方はさまざまなのです。


と、あまりに自由度が広く、始め方ややり方がいまいちピンと来ない……という人も多いかもしれません。そこで今回は、ライフログ関連の商品を多数取り扱う、コクヨの武市陽子さんに、気になるライフログのあれこれについてお話を聞きました。



――まず、どんなことをライフログとして記録すればいいのでしょうか?



武市さん:ライフログとは、自分の日常の中のすべてを対象として記録をつけることです。目的もさまざまで、「目標を達成するため」「振り返って楽しむため」「積み重ねを感じるため」など。手段もなんでも良く、手書きで書き連ねる人もいれば、デジタルツールで記録する人もいます。


――いつ頃からライフログをつける人が増えてきたと感じますか?



武市さん:もともと一定数いたのだと思いますが、SNSで個人が発信する時代になって、より目にする機会が増えた気がします。手帳をアナログのライフログツールとして使うことが増えたのは、スケジュール管理ができるスマホアプリなどが広く普及し始めた頃ではないでしょうか。

○ライフログの魅力と続けるコツ



しかし、手帳というより日記に近いライフログ。気合いを入れて始めたとしても、継続できるのかという心配が浮かびますよね。



実は武市さん、昨年「ライフログ部」を立ち上げて、インスタグラムで募集した5人の「部員」とともに1年間ライフログを継続するという部活動を行っていたのだそう。その理由もそんな「継続への不安」にありました。



――ライフログ部を作ろうと思ったきっかけや想いなどを教えてください。



武市さん:1つ目は、自分が手帳の販促担当になって、自分で手帳を試してみたいと思ったことです。自分自身スケジュール管理はデジタルで行っていたため、最初は手帳をどう生活に取り入れたらいいのかがわかりませんでした。でもフォロワーさんから「たけさん、手書きのライフログっていいですよ」「ライフログするにはジブン手帳(コクヨの商品)最高ですよ」と逆に教えてもらったので、手帳にもライフログにも興味を持ちました。フォロワーさんのおかげです(笑)

2つ目は、手書きでのライフログに興味がある人が案外多いとわかったことです。今SNSで手帳の情報を調べると、イラストやシールを使って丁寧に書いたキラキラ手帳がたくさん出てきます。「自分はこんなに書けない」と手帳を書くことをあきらめる人も多くいますが、そんな彼らも、本当は手書きで日々の記録を残していくことに魅力を感じていることが、アンケートでわかりました。



3つ目は、誰かと一緒だったら頑張れるのではと思ったことです。手帳は買った日に一番モチベーションが高い傾向にあると思います。フォロワーさんの話を聞いていても、「三日坊主で続く気がしないから手帳に手を出せない」という方が多くいました。メーカーとしても売りっぱなしで、ユーザーさんが使うシーンにはなかなか関われずにきたという課題もあります。



私自身すごく三日坊主なタイプで1人では続かないと思ったこともあり、フォロワーさんに声をかけさせていただき、ライフログ部という大人のサークル活動のような形でやってみることにしました。思い立ったのが11月くらいだったので時間がなく、急遽部員を募集し、面談して、準備をして年内キックオフというスケジュールでしたが、部員からもフォロワーさんからも「1人ではなく誰かと一緒に手帳を書く感覚がいい」と言っていただけて、この形でやってよかったと思っています。



――ライフログ部では、月1回インスタライブを開催してみんなでライフログを書いていたそうですね。ライフログ部の活動を通して気付いたことや発見したことはありますか?



武市さん:1年間、と言わずとも1カ月続けると自信になる! ということ。あと、ジブン手帳はやはりライフログにはピッタリの手帳でした。24時間罫線ももちろんなのですが、「LIFE」というスケジュール以外のページがよかったです。



また、スケジュール管理ではなく、ライフログという記録型の手帳のつけ方は、単に過去を記録するだけでなく、目標を達成したり、習慣化の手助けになったりする、未来につながる記録になるということを実感しました。


――ライフログの魅力はどんなところにあると思われますか?



武市さん:とくに手書きでのライフログは見返しやすいので、自分の時間の使い方やその日の感情を可視化できること、そしてそれをもとに振り返って自分を客観視できるようになるところは大きな魅力だと思います。ライフログ部員に話を聞いたときも、素の自分をまず把握できるとか、振り返って行動を変えられるのがよい、という意見をもらいました。


ハビットトラッカーのようなライフログの付け方は簡単で初心者の方にオススメなのですが、これはやりたいことを習慣化するのにうってつけです。自分のやりたいことに立ち返り、日々を積み上げる感覚です。そして、続けることで自己肯定感が上がることも大きいと思います。昨日のジブンと戦って乗り越えたことがわかるとか、よいことも悪いことも振り返ることでモチベーションが上がって前向きになれるはずです。


――これからライフログを始める人に向けて、始める時のポイントや始め方などがあれば教えてください。



武市さん:まずは目的を持って、ライフログを始めることをおすすめします。早寝早起きなど生活習慣を整えるためにライフログをする、夢の実現に向けて時間をうまく使うためにライフログをする、など、何でも構いません。とにかく、手帳をつけることを目的化しないことが一番大事だと思います。やがて訪れる停滞期に、「なんで私忙しい中手帳なんて書いてるんだっけ……? 」となるからです。



あとはポイントで言うと、空白を恐れないこと。手帳が開けない時期ができてしまっても自分を責めないで、「また開く」ことが大事だと思います。


試験勉強の記録ため、子育ての記録のため、早寝早起きの記録のため、目的は大きくても小さくてもなんでもOK。自分の日常を記録して客観的に眺めてみると、なにか新しい発見があるかもしれません。新しい手帳の使い方、ライフログ。オススメです。