営業事務の仕事をわずか「10日で辞めた」という体験談がキャリコネニュースに寄せられた。神奈川県に住む50代女性からで、これまで派遣事務として20年以上のキャリアがあるという。今回も派遣で「大手企業の営業事務」に就くことになり、不安はなかった女性だが…
「初日は上司が健康診断で休み。ほとんどの社員さんが在宅ワーク。指示を出せる人がいないため、新卒の方がオリエンテーションで渡される『社会人としての心得』のような10ページ程度のプリントを読むだけでした」
と初日から想定外の出来事が続いた。(文:コティマム)
※キャリコネニュースでは引き続きアンケート「仕事を即行でやめた人」を実施しています。回答ページはこちら https://questant.jp/q/HF78WM9H
指示リーダーから何も教えられず「なんで分からないんだ」
翌日は「指示を出すリーダーが決まったものの、『私の担当業務が決まっていない』ということで、またお仕事もなく座っているだけ」だった。
さらに新型コロナの濃厚接触者となった上司の自宅待機などもあり、「やることの決まっていない私と、指示リーダーだけがポツンと出社している状況」だったという。女性は就業4日が過ぎた頃、状況を派遣会社の担当に説明。すると、状況が一変した。
「指示リーダーが私をミーティングルームに呼び出し、『派遣会社に何言ったの?上から怒られたんだけど』と言ってきました。それ以降、何の説明もOJTもなしに『社内システムにこれを入力してください』と指示されたり、 社内用語を使って業務内容を伝えられたりしました」
「もちろん、何も教えていただいていないのに言われてもわからないので、『申し訳ございませんが分かりません』と言っても、質問をしても答えてもらえず。『なんで分からないんだ』『どうして出来ないんだ』と言われました」
態度が急変した指示リーダーから、職場いじめを受けているような状態になってしまったのだ。また「レクチャー」という名目で再びミーティングルームに呼び出され、
「『あなたレベルでは分からないでしょうね』『うちでは使えないんですよ。どうするつもりですか』『うちにいてもキツいだけですよ』となじられ続けました」
と悪質な人格否定まで受けることに。
「また私は以前ガンの手術歴があり、お医者様からも『コロナに感染すると重症化リスクがかなり高い』と言われており、そのことも就業してすぐに指示リーダーに伝えていました。なのにミーティングルームに入った途端、指示リーダーはマスクを外して机の上に置き、1時間マスクを外したまま説教をされることもありました」
女性は「もう無理だ」と思い、派遣担当者に辞める旨を伝え10日で退職した 。
「その後、上司が周りに聞き込みをしてくださり、指示リーダーが私に対して『常識からは逸脱した対応をしていた』と認めてくださいました」
女性は辞めて後悔はないが、「今でも、その会社に出勤しずっとなじられている夢を見ます」と綴っている。