11月18日から20日の3日間、全国パチンコ・パチスロファン感謝デーが開催された。この催しは全日遊連が企画したもので、今年で32回目となる。趣旨を簡単に説明すると、期間中は協賛パチンコホールで1日何回かくじを引くことができる。1等はテレビだの何だのが当たる。ハズレも多い。
基本的にパチンコユーザーというのは、高級な家電だの、日用品だの、このキャンペーンで当たるようなものを買う金があるならパチンコするような人たちなので、前々から「そんなに親和性ないだろ」と思っていたクチ。
これまで積極的にくじを引きに行った記憶もないし、何なら期間中は混むので避けるまである。だけど、そんな催しも意外とファンには愛されているようで、どこのホールも期間中は稼働が高まる傾向が見られる。そして中には、この目に見えた撒き餌にまんまと引き寄せられる人たちも。(文:松本ミゾレ)
5万4000円負けた……
今年もファン感謝デーの興奮冷めやらぬ、ということなのか。5ちゃんねるには「パチンコファン感謝祭でカツ丼(54000円)食べてきた」というスレッドも立っていた。
調べてみると今年の感謝デーにはカツ丼という景品は見当たらないので、恐らく併設の食堂で注文したんだろう。54000円も負けたのに、途中で流れを変えるために「勝つ」に掛けてカツ丼を食べたっぽいところが涙を誘う。
本文では「感謝祭二度と行かない」と書き込んでもいる。感謝祭じゃなくて感謝デーなんだけど、まあ54000円も負けてりゃそのぐらいの違いも目玉が乾いてよく分からないか。仕方ないね。スレッドに散見される書き込みも手厳しいものがチラホラ。
「養分で草」
「パチンコファンがパチンコ店に感謝する祭だからしゃーない」
「わかりやすい回収日にわざわざ負けに行く奴おって草」
「こいついっつも感謝しにいってるな」
など、スレ主は言われたい放題状態である。
「素敵な景品が当たるチャンス」に踊らされるのも、悪くないのかもね
冒頭でも書いたけど、パチンコファン感謝デーってかねてより割と集客力の高い催しだ。
開催期間中は朝から稼働が高くなるし、くじの配布時間が近づくとお客さんも普段より多く来店する。掃除機や電動自転車など、「日がなパチンコをしている人がもらっても仕方ないでしょ」というような景品も多いんだけど、やっぱりそもそもギャンブル目的で来店するだけあって、くじにも目がないってことなんだろうな。
僕もこれまで2回か3回ぐらいは挑戦したことがあるけど「残念」と表記されたくじしかもらった試しがない。こういう話をするとすぐに「俺は1等当てたことがある」みたいな自慢をするパチンコファンにしょっちゅう遭遇するから、そういう人には「それだけ試行回数が多いってことだよ、ちょっと控えないと」と忠告するようにしている。そうすると大体向こうも笑顔になる。依存症ギャグというやつだ。
ところで景品についてだが、今年の場合AからEまで5つのコースが用意されていた。これらのうち、いくつかのコースをホールがセレクトしてくじとして提供するんだけど、たとえば1等東芝50v型液晶テレビのくじが1本に、2等としてネスカフェゴールドブレンドのバリスタキット1本といった具合。景品自体は一流品が揃っているのが特徴的。
参加賞みたいなレベルでもセブンアンドアイブランドの食品だったりして、おまけで当たる分にはなかなか嬉しい。
「割と業界って、ファン感はやってるアピールはするんだけど、いいの揃えてんのに景品についての訴求は弱いなぁ」と、今年の景品群を見てて思った。この辺りをもっとガンガンアピールすると、さらにユーザーがフラフラ来店しそうだし、その中の一部は凄い豪華景品をゲットして、喜ぶんだろうなぁ。
ついでに打っていた台もめちゃくちゃ調子良かったりすると、夢心地になっちゃいそう。
まあ、僕はあまり混雑したホールで打ってると疲れるけど……考えてみると、豪華景品いくつ買えるんだってレベルで今年ボロ負けしてるし。