金銭トラブルは時に友情にも亀裂を生じさせる。友人に200万円という大金を貸したことから、結果的に縁を切ることになった広島県の60代男性(医療/年収2000万円以上)の声を紹介する。(文:コティマム)
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離婚の慰謝料と言われ200万円を貸したが、離婚していなかった
男性は都内の大学の医学部出身で、野球部に所属していた。問題の友人Nとは、部内で唯一の同学年仲間として付き合いがあったという。
「卒業後数年経って、すでに結婚して子どももいたNから借金の依頼がありました。元々遊び好きで、出張先の病院では看護師寮から出勤していたとの話があるくらいの男で、『離婚するための慰謝料』と言われ、『売りに出したマンションが売れたらすぐに返す』との話だったので、200万円貸しました」
友人Nの状況を心配し大金を貸した男性。しかし、「その翌年の年賀状には『3人目が生まれました』という文言が家族写真とともに」送られてきた。Nは離婚していなかったのだ。
「まあヨリが戻ったのだろうと思い、『それならば借金を返してくれ』と頼みましたが、『子どもに使ってしまった。いずれ利子をつけて返す』と言われ、そのまま。結局その後15年以上返金はなし」
と男性は振り返った。友人Nの不誠実な対応はそれにとどまらなかった。
妻が入院…返済を求め手紙で懇願するも「完全に無視されました」
男性に返済しないNは、その間も「クラブのOB会のゴルフコンペ等にはマメに顔を出していた」という。他の友人たちの情報によると、Nは男性に借金する前から他の友人たちから借金していたそうだ。
「女遊びに金を使いすぎてあらゆる知り合いに金を借り、返金の催促に困ってすべてを私からの借金で清算したようです。で、私への借金は踏み倒すつもりだったようで、1万円でも返金すると返済義務が生じるとのことで、一切の返金を拒否していたとのことです」
友人Nは初めから時効を狙っていたのだろう。そして、10年前のこと。男性の妻が子宮がんを患った。男性は「幼い子ども達と少しでも一緒にいられるように」との思いから、面会時間の制限のない個室に妻を入院させた。
「もちろん、かなり金がかかりましたがやむを得ません。その時に、当時開業していたNに返金を要求しましたが、やはり拒否。(妻の病の)状況を手紙に書き、半ば懇願いたしましたが、完全に無視されました。その頃もゴルフコンペ等には必ず出席していたようですが」
開業して余裕がありそうなものの、返済に応じないN。そこで男性は仕方なく友人の弁護士に依頼した。
「時々返金を要求していたメールが残っていたために、『返還の義務がある』とのことで、取り立ててもらいました。弁護士の友人には『金はいらない』と言われたのですが正規の料金を支払い、利子は取れなかったために結局かなりの赤字で事を終えました」
その後、Nからは月2万円ずつ200万円きっちり返済されたという。しかし……。
「最後は奥さん名義で振り込みがなされていましたが、結局一言の礼もなく、振り込み終了後は一切の連絡もなく、関係が終わりました」
と後味の悪い結果となった顛末を綴った。