せっかく作った料理を箸もつけずに全否定されたら、「じゃあ自分でやって」と怒りたくなるものではないだろうか。掲示板ミクルに11月中旬、「そんなにおかしな料理だったですか?」というスレッドが立ち物議を醸した。
スレ主は結婚して1年という20代の女性。夕飯に「サラダ、煮物、味噌汁」のほか、シーチキンと刻み海苔、わさびを少し載せたオリジナルの「シーチキン丼」を出したという。すると夫の反応は
「『なにこれ…?』と言われたので『シーチキン丼だよ』と言ったら、大きなため息をつかれ『これ俺に食えって言うの?料理って言えるの?こんなの』」
と全否定。スレ主は、母親がよく出してくれた料理だったため「私は小さい頃から食べて育ってきたよ」と答えたが……。(文:篠原みつき)
「お前のお母さんって料理作ってくれなかったんだ」
これに対する夫の返事は、こんな冷たいセリフだった。
「『お前のお母さんって料理作ってくれなかったんだ』とフンと鼻で笑われ、『白飯!』と言われたので白いご飯を分け直しました」
出されたものが気に入らないと言うだけでなく、妻の母親に対する悪口と、命令口調の取り換えを要求したのだった。
随分な言いぐさではあるが、スレ主は怒った様子もなく、残ったシーチキン丼は翌日の自分の昼ごはんにすると綴った。しかし、やはり腑に落ちない気持ちはあったのだろう、
「そんなにおかしな料理だったですか?料理とも言えないような食べ物でしたか?」
と掲示板で問いかけている。おまけに、「私はちょっと人とズレてるところがあるので、気をつけようと思ってもこういうミスばかりしてしまいます」と、どこまでも謙虚な姿勢だった。
「作ってもらっといてなんでそんな上から目線なの?」
この問いかけに対する回答には、夫に対して「言い方が酷い」という批判が相次いだ。
「すごい偉そうな旦那だね。確かに夕飯としてはえっ?とは思うかもしれないけど、作ってもらっといてなんでそんな上から目線なの?」
といった声をはじめ、「作ってもらった物に箸すら付けないってマナー違反だと思う。今後もそんなことがあれば怒っていいよ」などとスレ主を励ます声も目立っている。「美味しそう」という声も多く、レシピのアレンジ提案をする人もいた。
一方、缶詰を丼にするのは、主婦のお昼や単身者の簡単ごはんというイメージがあると指摘する人も少なくない。確かに主婦の立場である筆者も、夕飯に「味噌汁と煮物、さらにシーチキン丼」は、若干「はて?」とは思う。煮物は白いご飯と食べたいし、ツナが嫌いな人もいるだろう。しかしシーチキン丼だけならいざ知らず、ほかのおかずもあるのだから母親の悪口まで言われる筋合いはない。食べないとしても、好きじゃないと言って自分で白飯をよそってくればいいだけだ。
スレ主は返信で、「母親のことについてはずっと悪く言われてます」と明かしており、
「共働きで夜勤もありながら、一日3食ご飯を作ってくれた母親なので悪く言われるのは嫌ですが何か言い返すと『そういう所がお母さんの血なんじゃない?」と言われるので何も言い返せません』」
と書いていた。いくら謙虚な妻でも、ここまで言われればいつか本格的な離婚危機に陥ってしまう。要するにこの話は、夕飯のメニューがどうこうより、「自分だけが正しい」と思っている夫の、モラハラ問題ではないだろうか。スレ主がなんとか自分の気持ちを伝えて、お互いに思いやりを持てるようになればいいのだが。【参照元:掲示板ミクル https://mikle.jp/】