やだなぁ~。怖いなぁ~。何もしてないのに月日だけが流れちゃって、もう11月も下旬なんだなぁ~。あっという間に1年は過ぎてしまう。こないだ確定申告したばっかりなのに。世の中は恐ろしいことだらけだ。
さて、唐突だが映像作品というのは昔から怖いものに事欠かない。ましてや昨今はサブスクも普及して、怖いものを観たいときにすぐ観れる便利な時代になってきた。今回は、怖い映画についてのお話をやっていくぞ!(文:松本ミゾレ)
「『残穢』、『来る』は苦手だなぁ」
先日、ガールズちゃんねるに「今まで見た中で1番怖かった映画」というトピックが立っていた。読んで字のごとく、ここには書き込みをした人たちの「アレ怖かった~」という感想が、作品名と共に列挙されている。こういうのを読んで、自分が観たことのある作品がどういう評価をされているのかチェックするのって楽しいのだ。
ちなみにトピ主が一番怖いと思った映画は『死霊館』だそう。2013年公開作品である。僕も多分観たことがあるんだけど、ちょっともう記憶にない。記憶に残らないぐらい怖かったと思いたいが、恐らくもう記憶力が低下してんだろう。
ゾンビ映画とか「これまだ未見やな」と思って視聴すると、途中で「あ、これ観たわ」って気付くパターンが相当増えてきたし。それはさておき、トピックに寄せられている書き込みを紹介していきたい。
「『ジョーズ2』。冒頭の炎上も怖いし、ヘリコプターに食いついて海に引きずり込むんだぜ?」
「『ドントブリーズ』」
「『呪怨』観たあとお風呂入るときとか、家の軋む音とか、襖がちょっと開いてたら怖くて怖くて仕方なかった」
「『グリーンインフェルノ』胸糞悪すぎて2ヶ月くらいトラウマだった。数年経った今でも思い出すと気持ち悪くなる」
「『残穢』、『来る』は苦手だなぁ」
と、このように東西問わず色んなジャンルの怖い映画が挙げられている。
パニック系もあれば心理的に削られるものもあり、Jホラーの系譜にあたるものもあってバリエーション豊か。みんな色んな映画観てるんだなぁ。
個人的には『来る』と『グリーンインフェルノ』は、苦手でもう二度と観たくない(こういうジャンルでもう二度と観たくないってのは、誉め言葉)。特に後者は『クライモリ』と『ウィッカーマン』の嫌な部分を良いとこどりした映画作品なので、本当に戦慄してしまったのだ。
これからの季節、『遊星からの物体X』とか寒色系のホラー映画がぴったり!
怖い映画にも、旬がある! いきなり何を言ってるんだと思われる方も多いかもしれないが、実は多くの恐怖映画には、一番観賞に適した季節ってのがある。たとえば怪談需要が高い夏は、Jホラーが湿度的にもベトベトと良い感じで寄り添って不快にさせてくれる。『リング』や『らせん』、『呪怨』はもちろん、風土的に近しい韓国の『哭声』なんかも合うんだよなぁ。
一方で冬場には、冬だからこそ部屋の空調を切ったまま観賞すると、俄然面白い映画ってのがある。『遊星からの物体X』なんて最高だ。
1982年公開のSFホラーの金字塔。舞台は南極観測隊の越冬地だし、一貫して寒冷地で繰り広げられる、心がどうかするような疑心暗鬼の物語が展開するため、視聴環境を寒くするだけでかなり没入感が変わってくる。
特に寒すぎて室内なのに吐息が白くなるような状況だと、もう最高。お話の展開ともリンクしてなおさら楽しめる。なお、本作の展開を上手く活用した、前日譚にあたる『遊星からの物体X ファーストコンタクト』という作品も2011年に公開されている。双方ともに未見の場合、あるいはこちらを先に観た方がいいのかも。時系列順に話を追えるので。
ということで、この冬は暖房を切ったリビングで毛布に包まり、サブスクを活用して『遊星からの物体X』一挙公開デーを楽しもう!