「三丁目の夕日」や「鎌倉ものがたり」で知られる西岸良平の画業50周年を記念し、西岸にとって初となる大規模展覧会が明日11月18日から27日にかけて東京・東京ソラマチ5階のスペース634で開催される。
【大きな画像をもっと見る】会場に入るとすぐ、西岸のメッセージが来場者たちをお出迎え。西岸は「『三丁目の夕日』、『鎌倉ものがたり』など毎回アイデアに苦しみながらも何とか描き続け、気が付いたら50年も経っていて自分でもビックリしています」とこれまでの活動を振り返り、デビュー作からずっと全作品の作画に協力し、絵コンテを真っ先に見てくれたという妻・ネコさんへ感謝の言葉を綴っている。その周りには、西岸の秘蔵コレクションを展示。鉄道模型や蓄音機、カメラなど「三丁目の夕日」や「鎌倉ものがたり」に登場した品々の実物を見ることができる。
その先は、下書きと原稿、単行本のページを比較して鑑賞できる「三丁目の夕日ギャラリー」へ。壁は温かみのあるオレンジ色で、夕日町商店街の夕暮れどきの景色を思わせる。一部の壁には人々のイラストが描かれ、まるで自分が物語の中に入ったような気分に。またここにも攪拌式洗濯機やブラウン管テレビ、ダイヤル式黒電話など、「三丁目の夕日」の中で描かれたアイテムの実物が飾られた。
次は「鎌倉ものがたり」の下書きと原稿、単行本のページを比較できるコーナーに。第166話「大怪獣現る」と第275話「猫王伝説」の舞台である森戸海岸と亀ヶ谷坂でロケ撮影を行ったオリジナル映像も上映されている。さらに江ノ電に乗り、一色先生と亜紀子の隣に座ったかのような写真が撮れるフォトスポットコーナーも設置。もう1つのフォトスポットコーナーには鎌倉の猫の総大将・猫王が登場し、その巨大さで大きなインパクトを与えた。
その奥のコーナーでは、西岸がこれまでに発表してきた短編作品をフィーチャー。「ヒッパルコスの海」「地球最後の日」「たんぽぽさんの詩」「ポーラーレディ」「ミステリアン」「タイム・スクーター」「青春奇談」シリーズのカラーイラストが飾られている。また1978年発行のビッグコミック特別編集ビッグゴールド(小学館)に掲載され、単行本未収録の読み切り「ラドン」も1話まるごと展示された。
最後は「三丁目の夕日」「鎌倉ものがたり」の実写版に関する展示へ。パンフレットやポスターが飾られ、「ALWAYS 三丁目の夕日」の監督・山崎貴からのメッセージもパネルで掲出されている。物販ではポストカードやマグカップといった定番のグッズから、猫王のお守りチャーム、亜紀子のプロマイドまで販売。「三丁目の夕日」と「鎌倉ものがたり」のオリジナルグッズだけでなく、ビンテージ洋品やラジカセ、昭和スターのプロマイド、レトロ雑貨なども購入できる。
■ 「西岸良平画業50周年記念展 三丁目の夕日と鎌倉ものがたり ~昭和レトロとSFミステリー~」
会期:2022年11月18日(金)~27日(日)
時間:10:00~20:00 ※最終入場は閉場の30分前まで。最終日は18時閉場。
会場:東京都 東京ソラマチ 5階 スペース634
前売券料金:大人1300円、子供(小中高生)700円
当日券料金:大人1500円、子供(小中高生)900円
(c)西岸良平/小学館 (c)西岸良平/双葉社