高い給与や働きやすさを求めて転職したはずが、思いもよらぬ悲しい結果になってしまった人がいる。滋賀県に住む20代後半の男性(正社員/未婚)は、これまでに転職を3回繰り返し、現在はメーカー系の会社の正社員として働いている。男性は、
「最初の会社では18歳から28歳まで約9年間働いてきました。残業も多く、給料も安かったので転職しました」
と自身の転職経験について語り始めた。(文:福岡ちはや)
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「彼女から『早く結婚したい』と言われます。ただ……」
男性は2社目に外資系の会社を選んだが、「そこは教育体制などなく、理不尽に怒られ、仕事ができない状況でした」と振り返る。やむを得ず、わずか2か月で退職の道を選択し、次は小さな食品工場に転職した。しかし、そこも労働環境は最悪だったという。
「人間関係がものすごく悪く、これもまた仕事できないぐらい酷いものでした」
転職しても転職しても満足のいく会社に出会えず、途方に暮れたことだろう。そんなとき、「最初に働いていた会社から『戻ってこないか?』と誘いがありました」と男性。元いた職場に戻る決意をしたものの、待っていたのは信じがたい悪条件だった。
「階級を下げられ、給料も当時いたときよりも大幅に下げられ……。現在手取り15万円弱になってしまいました」
残業が多く、給料も安いからと転職したのに、なぜこんなことになってしまったのか。男性は「今お付き合いしてる女性がいるのですが」と頭を抱える。
「(彼女は)私よりも1つ歳上。『早く結婚したい』と言われます。ただ、こんな給料では現状の一人暮らしでさえもギリギリなのに、本当にやっていけるのかすごく不安です。(今の生活は)朝ごはん抜き、昼は前の日にスーパーで値引きされたパン1個70円。夜は自炊か、スーパーで半額になった弁当1つ」
やはり不満があって辞めた会社に戻っても、あまり良いことはないのかもしれない。