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チャールズ国王、「リメンバランス・サンデー」で母エリザベス女王と祖父ジョージ6世へ敬意を表した花輪を献上

2022年11月14日 11:01  Techinsight Japan

Techinsight Japan

母と祖父を偲ぶリボンをつけた花輪を捧げるチャールズ国王(画像は『The Royal Family 2022年11月13日付Instagram「A Wreath is laid at the Cenotaph by His Majesty The King.」』のスクリーンショット)
チャールズ国王とウィリアム皇太子が戦没者追悼式典「リメンバランス・サンデー」に参列し、戦没者慰霊碑に赤いポピーの花輪を献上した。国王の花輪には金色で縁取られた赤色と紫色のリボンが付けられていたが、このデザインは国王の母エリザベス女王と祖父ジョージ6世への敬意を表したものだという。

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現地時間13日、ロンドンのホワイトホール大通りにある戦没者記念碑“セノタフ(The Cenotaph)”前で毎年恒例の戦没者追悼式典「リメンバランス・サンデー」が開催された。

1918年11月11日に第一次世界大戦の休戦協定が締結したことにちなみ、英国では同日が戦没者追悼記念日「リメンバランス・デー」に制定されている。人々は左襟に赤いポピー(ひなげし)のバッジをつけ、11日の午前11時には英全土で2分間の黙祷を捧げる。

またロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで戦没者追悼記念イベント「フェスティバル・オブ・リメンバランス」が開催され、11月の第2日曜日には「リメンバランス・サンデー」の追悼式典が行われる。

「リメンバランス・サンデー」の伝統は、1920年に当時の国王ジョージ5世が慰霊碑の除幕式を行って以来、後続する君主によって継承されてきた。

13日には英全土でパレードや礼拝が行われ、ロンドンのホワイトホールにある戦没者慰霊碑“セノタフ”前には、チャールズ国王やウィリアム皇太子ら王室メンバーが参列した。

午前11時にロンドンのビッグ・ベンが11回の鐘を鳴らすと、2分間の黙祷が始まった。ビッグ・ベンは数年にわたる修復工事を終えたばかりで、今回の鐘の音が正式な使用開始を記念するものとなった。

黙祷後には、チャールズ国王やウィリアム皇太子が赤いポピーの花飾りで作った大輪の花輪を慰霊碑に献上した。

国王が捧げた花輪には、金色に縁取りした赤色と紫色の大きなリボンが飾られていた。この色は国王が所有する競走馬の騎手の勝負服に使用するものだ。国王の亡き母エリザベス女王と祖父ジョージ6世も同じデザインの花輪を献上していたことから、2人に敬意を表したものとみられている。

女王は即位後に父ジョージ6世から競走馬を引き継いでおり、女王の崩御後にはチャールズ国王が彼女の競走馬を受け継いだ。女王の競走馬の騎手の勝負服は、曾祖父エドワード7世と父ジョージ6世のものと同じく黒色の帽子を被り、赤色と紫色に金色の組み紐が付いたデザインで、チャールズ国王もそれを引き継いでいる。

チャールズ国王とウィリアム皇太子の後にはアン王女、エドワード王子らが続き、その後には英リシ・スナク首相をはじめとする政治家が花輪を献上した。


式典ではロンドン司教の指揮による礼拝が行われ、300の軍や組織を代表する「英国王立在郷軍人会」の約1万人の退役軍人が慰霊碑前を行進。沿道では退役軍人の家族などを含む多くの群衆がその様子を見守った。


生前のエリザベス女王は「リメンバランス・サンデー」を重要な行事と考えており、毎年式典に出席していた。昨年には腰を痛めたことから参加を断念し、チャールズ皇太子(当時)が代理を務めた。チャールズ3世は50年前に初めて慰霊碑に花輪を捧げて以来、今回は国王として初めての献花となった。



画像は『The Royal Family 2022年11月13日付Instagram「A Wreath is laid at the Cenotaph by His Majesty The King.」「At the going down of the sun and in the morning」』『Royal British Legion 2022年11月11日付Instagram「This weekend marks the first Remembrance Sunday since the death of Her late Majesty The Queen.」』『Frankie Dettori 2021年9月3日付Instagram「Forever a joy, pleasure and honour riding on behalf of Her Majesty The Queen.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)