スナックで働いていた莉奈さん(仮名・30歳)は、職場の男性オーナーから求婚されて、とある「条件」を突きつけた。なんとそれは、「いま付き合ってる彼氏と別れなくていいなら……」というものだった。莉奈さんは実際その条件で結婚し、いまでも「彼氏と夫」との微妙な三角関係を続けているという。いったい何でそんなことになったのか。詳しく話を聞いてみた。(取材・文:山崎尚哉)
カメラマンの「彼氏」との出会い上
そもそも、莉奈さんには、5年ほど付き合っている彼氏がいる。「一緒にいて落ち着く」のがいいところだという。
「私は過去にモデルの仕事をしていたことがあって、その時に出会ったのが彼でした。彼はカメラマン、小説家、ライター、作詞作曲など、いろいろな仕事をしている人です。初めて会った時から魅力的な人だなと思いました」
出会ってすぐ意気投合して、付き合うことになった。すぐに彼氏の家に転がり込み同棲が始まった。しかし、すぐに彼との生活に不満が出てきた。
夜の生活をどうするかで相談
「私は性欲が強い方なのですが、56歳の彼は性欲自体が減少しているみたいで、毎日悶々とする生活でした。これは話し合いが必要だと感じて、どうしていくべきかを話し合いました。結果、『僕はあなたのことが好きだけれども、満足させてあげることはできないかもしれない。だから自由に外で発散してきても良い』と言われました」
そのタイミングで言い寄ってきたのが、莉奈さんが勤めるスナックのオーナー。これが今の「夫」で、激しくアプローチされたのだという。
「面接時は人とのコミュニケーションが苦手そうな人だなと思いました。よくスナックを出したなと。でも酔っ払うと、体を触ってきたり、口説いてくるんです。私はそういうのが嫌いではないので、言われるがままに店の閉店後、体を許してしまいました」
この時点では、意識としては”職場の人との浮気状態”だったのだが、なんとオーナーの彼が「結婚」を申し込んできたのだという。
「結婚を申し込まれた時は、正直迷いました。身体の相性が良かったから結婚してもいいかなって思いましたが、何も結婚ではなくセフレ関係でいいんじゃないかと。というのも、付き合っている彼氏は私の全てを受け入れてくれるし、一緒にいて楽だし、楽しいので別れたくなかったんです」
結局、莉奈さんはすべてを率直に、彼氏に相談したのだが、彼氏からはなんと「たまに帰ってきてくれるなら結婚してもいいよ」という答えが返ってきた。
そして、驚くべきことに「夫」側もこの条件を飲んでくれて、結婚することになったのだという。
夫との結婚生活1年目、彼氏との同棲5年目だという彼女は現在、「週4回は彼氏の家、週3回は旦那の家」という、なかなかに珍しいライフスタイルを送っているという。
身体の相性がいい夫と、気が合う彼氏と、両方を手に入れた彼女。今のところ両方ともうまくいっていて、仲良く生活できているのだとか。